2022-04-22

日本はどうやってレアアース紛争勝利したのか

2010年のレアアースの輸出規制は、日本が被りかねない被害の程度において、2005年の日本製品不買運動とはそのレベルが違った。しかし、日本人たちは、2005年と違って、恐ろしいほど冷静に将来のために動いた。右翼を中心に各地で反中デモが行われたが、暴力沙汰はなかった。中国大使館に向けた脅迫も一切報道されたことがない。外部の敵がより強くなり、脅威がさらに巨大になったので、その緊張感もそれだけ大きかったようだ。

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2012年4月、日本大企業日立レアアース使用しない産業モーターを開発した。2015年の経済産業省報告書によると、レアアース使用量削減のための技術開発は、中小企業を含む多数の企業商業的進展があった。技術開発がこのように迅速に行われることができたのは、実はすでに2007年から関連分野への投資があったからだ。その一つが、文部科学省が2007年に着手した「元素戦略プロジェクト」だ。20以上の大学企業が参加したこプロジェクトで、代替材料研究にかなりの成果があったし、2010年以来、レアアース代替材料の開発にその研究成果が応用された。2012年3月には、米国欧州連合EU)と一緒に、中国レアアース輸出規制WTO提訴し、2014年8月に中国規制WTO協定違反という判決を引き出した。

レアアース紛争は結局、日本勝利に終わった。中国へのレアアース依存度は2009年の86%から2015年は55%まで低下した。一方、中国レアアース業界は2014年に赤字を出した。レアアース価格が急落したためだ。 WTOで敗訴した中国政府は、2015年1月、レアアース輸出規制を全面撤廃した。

日本企業は、2010年の衝撃を忘れず、今もレアアース需要を減らすための技術開発を止めずにいる。2018年2月、トヨタ自動車レアアース使用量を半分に減らした磁石の開発に成功した。そして、政府支援政策は、政権関係なく一貫して推進される。

  • 衝撃!中国がレアアースを日本にどんどん輸出しても、全く儲からない現状に仰天!「安くなったねぇ」→この件に対する中国の反応 事の始まりは2010年9月。 尖閣諸島沖に侵入し...

    • 一度怒らせたらおっそろしいな日本・・・ こんな国を「台湾の次は沖縄だ!」とか本気で言っているのだろうか・・・

    • ゆずれない願い

    • https://anond.hatelabo.jp/20220422140449 レアアース・レアメタル(注1)のユーザー企業は、我が国の得意とする高付加価値産業を支え、我が国産業力の源泉となっております。しかし現在、レア...

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