2022-03-14

当用漢字(1948)から常用漢字(1981)へ

1946 年の内閣告示により 1948 年に制定された「当用漢字」は、

1973 年に改訂され、1981年に「常用漢字」の制定にともない廃止されました。


1973 年の改訂では、添付文書改訂趣旨について以下のように述べています

改定に当たっては,昭和23年内閣告示当用漢字音訓表の持つ制限的色彩を改め,当用漢字改定音訓表をもって,漢字の音訓を使用する上での目安とすることを根本方針とした。


これは、1946年~1948 年に制定された「当用漢字」には制限的な意味合いがあった

ということを公式に認めたものだ、と読むこともできます表現規制だぁーww)。


では何故、「制限的色彩」があったかというとあったかというと、

政府公式見解では穏便に:

わが國において用いられる漢字は、その数がはなはだ多く、その用いかたも複雑であるために、教育上また社会生活上、多くの不便があつた。


と言っていますが、当時の人々の本音としては、

大本営発表をはじめとする政府特に軍部から出てくる公式文書や、

戦中の御用メディア(当時の新聞)の文章大袈裟難解な漢語表現ばかりで

「なんかスゴそうだけど、よく考えたら意味不明だった」「あの表現に騙された」という感覚だったんだろう。


まり、大きな流れとしては、1946 年に戦中の反省から当用漢字」ができて、

1973 年に「そろそろ戦争反省より実用性かな」というノリになり、

中曽根康弘総理大臣になる(1982年)ような時代になって廃止されたということですね。


というようなことを週末に家族と話してたんだけど、

月曜の朝にミリタリークラスタが「鹵獲」なる言葉を使ってるのを見てモヤった次第です。


なんで「捕獲」や「接収」じゃダメなの?

英語だと「キャプチャー」という日常言葉と地続きのフツーの言葉なのに、

日本語の「鹵獲」はどの辞書を引いても戦争軍隊という文脈限定

特別言葉」なんだよねー(専門用語ともいう)。


自分は(他人もだけど)専門用語を多用したくなったら要注意だと思ってる。


専門用語を多用したがる「気持ち」はどこからやって来るんだろう?


自分が(他人でもいいけど)専門用語を多用しちゃうのってどういう時かな??

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