2022-01-05

獣道4 スト2:こたか商店。の試合後の一言考察する

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注意:

この記事は獣道4におけるストリートファイター2の対決結果について言及しています

結果を知りたくない方はご覧にならないでください。

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対決後の一言でこたか商店は悔しいでは済まされないと述べた。

スト2未来がかかっているからだと。

なぜこたか商店が負けるとスト2未来が失われてしまうのだろうか?

たか商店は敗北したとはいえ、この試合無意味もので、スト2がつまらないゲームだと思う人は誰もいないはずだ。

なのになぜ、こたか商店は悔しいでは済まされないのだろうか?

この疑問とともに、こたかの背負っていたものを探っていくのがこの文章目的だ。

獣道とスト2

この疑問を解く鍵は、獣道4終了後のウメハラ一言にある。

ウメハラいわく、

・獣道によってスト2の注目度が一気に上がった

・それを誰よりもわかっていたのがこたか商店だった

とのことだ。

たか商店にしても1プレイヤーとして、スト2が今後とも注目され続け、プレイ人口もまた復活することを、当然望んでいるはずだ。

実際、前回の獣道3でクラハシに勝利たこたか商店は「まだまだガイルでできないことがたくさんある」などと話していた。

30年近く経ったゲームであっても、いまだにきわめ尽くされていない。こたか商店の実感がこもった言葉だ。

その意味で獣道というイベントは、スト2の人気と注目を高めるとともに、ゲームとしての可能性を探究する場でもある。

対決とその事前研究を通じて、新たなプレイ可能性が発見されるのだから

なぜこたかが勝たねばならないのか?

ここまではわかる話だ。

しかし、問題なのはここからだ。

というのも、今言ったような獣道の意義は、なにもこたか商店だけにかかっているものではない。こたか商店と対決するプレイヤーにも等しく与えられた意義のはずだからだ。

クラハシであっても、ユウベガであっても、それぞれリュウベガというキャラクター可能性を引き出すことができるし、また大きな注目を集めることに貢献している。

から、仮にこたか商店が出場しなくても、こうした意義は十分にあるのだ。

なので、この理由では、悔しいじゃ済まされない、という言葉説明にはならない。

にもかかわらず、こたか商店自分が勝たなければスト2未来はないと考えていたのが重要なのだ

これはなぜなのか。

獣道の大義名分ということ

それは端的に言って大義名分、つまり獣道というイベントスト2が開催される理由に求めなければならない。

そもそも獣道のそもそも起源はオゴウ VS クラハシのスト2対決にある。

ウメハラ自身もこの対決を「獣道0」と述べている。

この対決が開催された理由は明白だった。

勝負についての考え方の違いをめぐる、プレイヤー同士の明確な因縁があった。

この対決に、異常な迫力と面白さがあったから、獣道というイベントが生まれた。

その後、獣道は「因縁がある人物同士のマッチング」という組み合わせを一方で引き継ぎつつも、他方でプレイヤー間での因縁要素は薄れ、純粋に強いプレイヤー同士の対決の要素が濃くなってきた。

例えば GUILTY GEAR では前者、すなわちプレイヤー間の因縁要素が強めだった。

しかし、スト2では特にプレイヤー間での因縁はそれほどない。むしろ後者、「こたか商店が強すぎる。この人物に勝てるプレイヤーが他にいるのか?」という要素が強かった。

まり、これまでの獣道にてスト2が開催され続けていた理由は、「こたか商店に勝てる人物がいるのか?」というただ1点であったといってもよい。

対戦相手側も基本的には同じ意識でいる。「我こそが、こたか商店に勝てる人物である」というのが対決の大義名分だった。

実際、今回のユウベガにしても、こたかに敗れたベテランプレイヤー仇討ち大義名分だった。そのことは試合後のひとことではっきりと述べている。

そうであれば、こたか商店が勝ち続ける限りスト2は開催され続けるわけだが、これは裏を返せば、こたか商店が負ければ、これまで獣道でスト2が開催されていた理由に、いったん決着がつくということだ。

もちろんその後も、開催する理由はいくらでも作れるだろう。たとえばもっともわかりやすものでいえばリベンジマッチだ。

しかし、獣道4開催前の告知で、ウメハラは「負けたやつは出禁リベンジは不可」という話をした。これはスト5でのときど出場の大義名分の話ではあったものの、一般的ルールとして適用される話として語られていた。

から、こたかは負けられなかった。なぜなら、自分が負けてしまえば、今後獣道でスト2をやる理由がなくなってしまうからだ。

ユウベガにしても、今後も出場する理由はない。こたかに勝ったユウベガに勝てる人物がいるのか? という大義名分は、明らかにたかが勝っていたこれまでの大義名分よりも弱くなってしまうだろう。

から、こたか商店に勝つ人物が現れれば、獣道のスト2はそれで終わりなのだ

自分が負ければ、スト2界での最大最高のイベントだった獣道は終わるーーこれがこたか商店が背負っていたスト2の未来だったはずだ。

こうして、こたかが負けられない理由説明がつく。

「悔しいでは済まされない」「スト2未来がかかっていたのに」という言葉に、より納得がいく。しかも一度勝利を確定させていたのだから、なおさらだ

この言葉を聞いて、ユウベガも、ウメハラも、こたか商店という男が何を背負っていたのか、ただちに理解したに違いない。

からユウベガは「自分死ぬまでスト2をやる」と宣言し、ウメハラも「何らかの形でスト2の開催をできるように動く」と宣言した。

2人の言葉は、こたかの背負っていたもの理解しなければ出てこないものだ。

以上、なぜこたか商店の敗北が、悔しいでは済まされないのかを考察した。

この拙文が、獣道4におけるスト2の意義が多くの人に伝わり、スト2未来寄与することを願いつつ。

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