■Coinhiveは違法ではないのでは？

個人的意見

• 不愉快だが合法である

反意図性について

• ウェブページ全体としてユーザーの意図に即しているのであれば、たとえ細部で意図に反していても、反意図性無しとすべき
• 理由：
  • たとえばウェブ広告は不愉快な存在だが、ウェブページ全体としてユーザーの意図に即しているので許容される。Coinhiveも同様に扱うべき
  • そもそもJavaScriptコードのほとんどはバックグラウンドで動作しユーザーは動作を知覚できない。「動作を知覚できない＝反意図性がある」と決めつけたらJavaScriptはほぼ全て使えなくなる

不正性について

• 社会的な評価の定まっていないCoinhiveは、「疑わしきは被告人の利益に」という基本原則により、不正性無しとすべき
• 理由：
  • 広告収益モデルの代替案としてのCoinhive収益モデルは、新しいものであるがゆえに社会的評価が定まっていない。「社会的評価が定まっていない＝社会的に許容されない＝不正性がある」という決めつけは「疑わしきは被告人の利益に」という基本原則に反する
  • そもそもユーザーが動作を知覚できないJavaScriptコードは知覚できないのだから社会的な評価も定まっていない。検察の言い分をうのみにするとそれらすべて不正性有とされてしまう

CryptJackingとの違いについて

• CryptJackingとは、他人のウェブサイトを勝手に改竄してCoinhiveスクリプトを走らせる行為のこと
• または、CryptJackingの派生的手口である「見えないブラウザウインドウをユーザーに開かせユーザーに気づかせぬままCoinhiveスクリプトを走らせ続ける」テクニックのこと
• Coinhive事件の被告人は自分の運営するウェブサイトにCoinhiveスクリプトを実装しており、Jacking(のっとり)ではない
• Coinhive事件の被告人は見えないブラウザウインドウを開かせるテクニックを用いていない

ウェブ広告との違いについて

• 本質的に差はない。どちらもユーザーのPC処理能力および電力をサイト運営者の利益のために用いている
• 強いていえば動作を知覚できるか否かの違い
• 動作を知覚できないから不愉快に感じるという主張は理解できる。しかし不愉快だから違法ということにはならない
• 実際にはCoinhive事件の被告人も途中からCoinhive動作中であることが表示されるようコードを修正している。「表示されないバグがあった」と解釈すべき事案ではないのか

最後に

• 不愉快だから違法ということにはならない。どうしても我慢できないなら法律を改正すべき

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