■日本のソフトウェアは人を増やして失敗してる

とあるプロジェクトで起きたこと。

• ある社員（Aさん）が熱い思いでプロジェクト検討を始める
• 仲の良かった高給プログラマーが社内副業的に参加してサービス構築する
• プロトタイプを持って営業に行くと「PoCをやりたい」という企業が現れる
• 社内説明すると「すぐにやれ」となって予算が付く
• 社内で暇してたデザイナーが参加する
• 3人でZoom繋ぎっぱなしでプロトタイプがみるみるうちにプロダクトに成長する
• PoC希望の企業が完全に乗り気になる
• PoCを実際に実施するには膨大な事務作業が必要だと判明
• 社内でサポート役が2人増える
  • 事務処理・技術系をサポートするという名目
• 5人の意識を合わせる会議が定例化される
• この辺からスピードが遅くなる
• セキュリティチェックと権利関係のチェックシート項目が膨大ということが分かる
• さらに2人増員される
  • セキュリティアドバイザ的な人と法務関係という名目
• 「PoC実施に向けて何をするべきか」という議題で週2回の打ち合わせが始まる
  • 後で聞いたが最初の段階で実は99%がPoC要件を満たしていたが事務作業と残りの1%で揉めてたらしい
• 高給プログラマーとデザイナーが距離を置き始める
• 代わりの開発部隊が6人増員される
• プロジェクトが進展しなくなってくる
• Aさんが見るからに多忙になってしまい、プロジェクトの方向性がズレ始める
  • 様々な事務作業を突破するために必要な幹部説明でいろんな意見を言われる
  • マジメなので全部取り込もうと奮闘する
• 高給プログラマーとデザイナーが完全に離脱する
• 開発を引き継いだ6人が追加した機能がバグだらけで炎上し始める
• 開発部隊4人が追加される
• 余計燃え上がる
• PoC希望企業から事実上の無期限延期が言い渡される
• 総勢15名になったチームは止まるに止まれないので開発が進む
• 社内PoCのお知らせというメールが社員向けに送信される

問題が起きたときに人を増やすという対処しか知らない上司に当たるとこうなるんだなぁ、という感想。

問題を排除するのが上司の役割であって必ずしも解決することが解決にはならないんだけどね。

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