2021-11-18

弱者男性自分好みに育成しよう!という増田を書こうとして挫折した

 いや、書こうとしたのだ。本気で。

 乙女ゲームやらハスクラが好きな層に刺さるような増田を。

 狙いは女慣れしていないゲームけが生きがいの男性。太ってるだとか禿げてるだとか、不細工な要素は最低でも四つ欲しい。自信なさげで、話しているかどうかもわからない、職場で浮いている男性を狙う。ファッションに疎いとなお良い。

 他の女性が愛さな男性を狙う。カッコいい男性積極的で美しい女が掻っ攫っていく。身の程は弁えるしかない。

 だいたいそういった男性は押しに弱い。アプローチアプローチを重ね、それっぽい空気を作って告白する。相手恋人がいなければだいたいOKしてもらえる(はずだ)(多分ね!)。

 先にセックスして既成事実を作っても良いかもしれない。ヤリチンならセフレ行きだが、セフレすら作れない弱者男性なら即恋人コースに乗れる可能性が高い。

 それから淡々男性を育てていけば良い。

 食べ方が気に入らなければ調教する。

 男性クローゼットを暴き、毛玉だらけの服、ゴミがこびりついた服、洗いざらしの何年着たかからない服、サイズ感の合わない服、何もかも捨てる。

 服はデートと称して服屋に連れて行き、自分好みの服を買い与えてあげる。最近ワークマンでも格安でお洒落な服もたくさん出ている。太った男性でも着れるようなサイズの服もある。一万円しないくらいでブカブカ糞チェック野郎卒業できる。ガチャ30連回す金でいい男が誕生日するのだ。

 歩き方を教える。胸を張って歩くだけで呼吸がしやすくなると教えてあげる。ねごぜを注意する。あごを引くように伝える。それだけでも見れるようになる。ソシャゲの周回より効率がいい。

 真っ直ぐに好意を伝える。

 ちょっと努力世界は変わるのだと教えてあげる。男性の拗ねた世界観を少しでも良い方へ導いてあげる。

 

 ここまで書いて、挫折した。理由は二つある。

 ひとつめ。ここまでやるメリット女性側にほとんどない。

 超絶喪女でもない限り、この手の男は育成する必要がない。出会いの場とチャンスさえあれば上記よりマシな男性関係を持ててしまう。わざわざ弱者男性を仕込んで育てる必要がない。

 超絶喪女でも手間暇をかけても結ばれるのが弱者男性、というなら生涯孤独でいいという者もいるだろう。自由恋愛の世の中だ、当人が望むなら外野がとやかく言う権利はない。

 ふたつめ。女のタイムリミット男性よりも早い、ということ。

 女はクリスマスケーキ、という言葉死語と化しても男性の好みは変わらない。どう言い繕っても、彼らは若い女が好きだ。辛く悲しいが、この現実と向き合わないといけない。

 これが弱者男性育成と食い合わせが悪い。

 弱者男性を仕込むは早くて半年、長いと二、三年の期間がかかる。弱者男性が育つまでに女としての旬が終わる。必死に育てた元・弱者男性自分より若く美しい女に取られたら? 奪われないまでも諸事情で別れたら?

 育成済みの弱者男性結婚できなければ苦労だけして、若さだけ失うだけ失って、得られるものは何もない。別の男性トライアンドエラーを繰り返してる時間は女にない。

 だったら最初からある程度育った手間がかからない男性を……。となっても仕方ない気がする。

 ……失礼。上記ふたつは建前である申し訳ない。本当は弱者男性成増田を書いている途中で否応なしに現実と向き合うハメになり、心が折れたのだ。

 早く結婚して恋愛ゲーム卒業したい。

 セーラー服を脱いで早十年余。

 同い年の親友は「私たちはまだ若い!」と言ってくれるが本当にそうだろうか?

 歳だけ重ねて得たものはあったか? 中身は学生時代のままなのに若さだけを失った。

結婚? まだ大丈夫でしょ(笑)

 本当にそうだろうか?

 結婚した友人がいない。そも、友人たちのほとんどに恋人がいない。恋人いない歴=年齢の友人もいる。

 親友たちはソシャゲ2.5次元舞台の追っかけ、アニメ漫画映画消化で忙しく、結婚に対する不安はなさそうだ。

 彼女らのように趣味に生きることができない。自分人生の全てを推しに捧げる程狂えない。結婚出来なくて孤独金もないけど推しいるか幸せ! だなんて快哉を叫べない。そこまでの覚悟を持てない。

 早く結婚して楽になりたい。

 学生時代から恋人がいる。もう付き合って9年が経つ。

 パッとしない人だった。穴の空いた下着を履き、ぶかぶかのチェックワイシャツを愛用している典型的理系男子。口癖は「人肌が恋しい」。

 強引に服を捨てて新品の買い与えた(割と怒られた)。少しでも恋人自己肯定感が上がるようにじゃぶじゃぶに愛情表現した(上手くいったのかは未だに分からない)。

 最初クロマニョン人寄りのゴリラだなと思っていたが、今では育成が上手くいって福士蒼汰風味のゴリラに見える。

 育成の成功した彼が私より若く美しい女に奪われないか心配になっている。

 もう若い子のようなミニスカは履けない。日々の生活に疲れ、若い子のような無垢さも立ち消えた。

 結婚しようと持ちかけてもはぐらかされる。卒業して遠距離になってしまった。結婚するにはどちらかが仕事を辞めるしかない。

同棲してみて、合わなかったら別れよう。その時君が路頭に迷わないように、仕事を見つけて。喧嘩した時の避難場所も欲しいだろうから君の名義でアパートも借りておいた方がいいね

 恋人のいうことは正しい。

 私が仕事を辞めて彼の元に行って、振られてしまったら? 私の手には何も残らない。

 結婚しても働かないと家計を支えられないか仕事を見つけるのはマストだ。遠距離転職活動がうまくいかず心だけが弱っていく。

 結婚したい。また育成するのがダルすぎる。

 働きながらの転職活動が辛い。転職もできない無能ですごめんなさい。転職したとて結婚できない可能性があるのが辛い。

 何も得られていないのに歳だけとりすぎた。

 潮時なんだろうなと思う。

 現実逃避のために増田を書いている自分が苦しい。痛みから目を逸らすために他人にご高説を垂れてる自分が痛々しくてかなわない。

 色々生意気言ってすみませんでした。恋人ちゃんと話し合ってみます結婚をぼかすようなら、きちんと別れを告げようと思います

 弱者男性愛されないのアレかな、優柔不断結婚だとかに踏み切れなくて女の方が逃げ出すんだろうな。あはは、笑える。

 別れたらそうだな、職場の30過ぎた年上の人にアタックしてみようと思います。M字ハゲがひどくてデブの脂ぎった人だけど、気性が穏やかだから。育成方法自分で書いたしいけるっしょ。

 あーあ、疲れた

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