2021-09-02

賢者歴史に学ぶ」というけど、後出しジャンケンで勝ってるだけでは?

何か悪いことが発生してから歴史上で似たような事例を拾ってきて偉そうな顔してるだけに感じる。

逆に、歴史に無いことが発生した場合は、歴史にどう学ぶのだろう。「想定外」とは、歴史に対する過学習の結果ではないのだろうか。

また、歴史にある失敗が新たな成功の種を潰している(失敗の隣りにある成功を見えなくしている)ということもある。歴史未来を妨げることもあるのだ。

それらのことも語ってこそ、正しく「賢者」は学べるのだと思う。

もっと言うなら、そういう一面的視野に陥らないよう「賢者は何にでも学ぶ」のが正しい。

歴史重要性は、その「何にでも」の一部分としての重要性でしかない。One of them 以上のものはない。

歴史だけを特出しして「賢者歴史に学ぶ」という言い方は、まさに「愚者経験に学ぶ」のと同じくらい、誤解のある言い方である


追記

トラバの通り、この慣用句が誤解からまれたのだとしても、それが人口膾炙するうちは、その誤りを述べ続ける必要があると思う。

さら上記に付け加えるなら、「歴史」は未来事象に直接結び付かないし、その膨大な蓄積を学ばないといけない

(「歴史に学ぶ」っていうけど、あれだけ膨大な蓄積があれば、何かしらヒットするものがあっても当然。

しかし、そのごくたまにあるヒットに掛ける学習コストもったいない歴史コスパで劣る)

という点で、むしろ愚者学習対象とされる「経験」にさえ劣る。

教訓を得たい事象が決まっているのであれば、歴史という膨大な蓄積を学び直すより、その事象に関わる人間経験を付き合わせた方が、効率よく教訓が得られるだろう。

そうやって、過去の膨大な蓄積に悩まされるという点では、歴史若い人間にとって、まさに「呪い」に他ならない。

古い歴史というものが、若い人の経験邪魔をする。むしろ経験こそ、これから未来に直接結び付くものなのに。

から、「歴史を学ぶ意味がわからない」という意識が、子供たちから表現されることがあるのも当然だと言える。

それなのに社会は、歴史を「学ぶ」べきものだと押し付ける。趣味や娯楽でなく、教訓の素材として「学ぶ」べきだと押し付ける。

それだから若者にとって歴史は、スレッドに昔から居るコテハンみたいに見えるのだ。

学ぶべき存在というよりも、理由もない謎のルール押し付ける目障りな存在になってしまっているのだ。

過去がそうだったから。って、その結果は合理的なの?倫理的なの?最善手なの?)

また、遺跡発掘のせいで都市開発が遅れていくように、歴史事物は人々に存在のための負担を強いる。

それのみならず、現代人が生きるための資産子育て支援費用、新しい技術への投資 等)を、歴史事物維持管理費用として食い潰す。

から、今生きる人間のために、残すべき歴史事物を今より厳選していくべきではないのか。

古い建物から、古い遺跡からと何でも残そうとするのは、若者に与える予算を残すために辞めるべきではないのか。

歴史事物押し付けは結局、世代間抗争に繋がるのではないか

まとめると、歴史現代人が生きるための資産を食い潰し、代わりに理由のないルール押し付け、それでいて、後だしジャンケンの道具にしかならない。

から私たちはまず、歴史というものを、教訓事項を得る素材なんかではなく、例えば数学などと同じように、社会から遊離した学問ひとつとして遠目に眺めるようにし、

そして、例えばスポーツのような個人的趣味や娯楽のひとつとして扱うところから始めるべきなのだ

まり歴史価値は、他の学問趣味価値に勝らないのだと正しく認識すべきだ。

賢者歴史に学ぶ」などと他の事項以上に「学ぶ」べき高位のものとして存在しようとするから、様々な批判対象になるのだ。

  • 引用してドヤってるやつは変化したくないから思考停止してるだけだし、使ってるやつは全員アホ認定してるわ

  • そもそも元ネタのビスマルクはそんなことは言っていない定期。 「自分の経験から学べると思っているのは愚か者だけ。私は最初から間違わないよう他人の経験から学ぶ」だぞ。

    • なぜそのように誤解されてきたかに興味あるかも。 人には、歴史というものに対する素朴な信仰があるのかしら。

  • ヤン・ウェンリーなんかは間違いなく歴史に学ぶ賢者として描かれていたんだろうな

  • 下記とか、まさに歴史が人々に負担を強いてる例だよな。 有名建築物「都城市民会館」の解体で行政を批判する声→市職員「私たちは10年取り組んできたが限界だった。その間あなた...

  • 費用わかるわ。遺跡のせいで道路拡張できなくて渋滞しまくり。

  • ほい。 anond:20210902203559

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