中学生のとき、ふいにもよおし、盛大にスプラッシュしたことがあった。
あれ以来、もよおしたときは駆け込む、ストッパを常備するなど、工夫をしてきた。
それでもなお、今まで、もよおしたとき、ギリギリちびり程度なら、それはあった。
入浴中にもよおしたのである。
若干、「湯温が低いな、冷たいかな~」と思っていたのだが、スマホで将棋をたしなんでいた。
序盤戦から中盤戦にさしかかり、駒が乱れ飛び始めたときに、腹が急降下したのである。
「これは、スプラッシュ状態になる」と瞬時に脳が察知し、スマホの駒を進めた。
トイレでの排便は、勝利なき将棋。「詰め将棋」ならぬいかに逃げるのか「逃げ将棋」である。
「詰ませない」ことが「勝ち」なのである。
これを私は分かっていなかったのだろう。
素早く風呂からあがり、身体を拭き、パンツを履き、トイレへ駆け込んだ。
序盤から中盤、一気に終盤まで手が進む。
パンツを下ろし、いよいよ着座!
その瞬間!!
万事休すである。
「詰み」を悟るのは、0.1秒程度だっただろうか。
完敗である。
便座に座りながら、また、一部ぶちまけられた駒を見つつ、感想戦に入る。
ポイントは、中盤戦、終盤戦にある。
なぜ、風呂上がりに丁寧に身体を拭き上げ、パンツを履いたのか。
後手ながら、8割は便器に差し込んだ。2割は周辺に散ってしまっている。
身体を拭き上げるのは後で濡れた廊下の処理を考えれば悪手とも言えなくもないが、パンツを履く手は悪手であった。
持ち時間を20秒は失っていることを考えれば、パンツを履かなければ、攻めに耐えられた。
教訓:風呂でもよおした場合、なりふり構わずトイレへ直行せよ。水を拭くのと、便を拭くのでは、戦後処理が大きく異なることを理解せよ。
がんばれ
こういうのでいいんだよ
風呂トイレ別などと気取るから。