自分は今40代半ばだけど、小学生の頃は周りに戦争経験者はたくさんいたはず。
でも戦地の体験を聞いたことがない、いや正確には子供が聞いてはならない事と感じていた。
うちのおじいさんも戦争に行ってた、でも詳しく聞いたことはない。
聞いてみたいという思いはあった、でも聞けなかった。
でも何で聞いてはならないと感じていたのだろう?という疑問を抱いてもいた、が、
それに一つの答えを見たと感じたのが20年ほど前に見た確か朝日新聞の記事だった。
その取材を受けた人は数百人に上り、記事になったのはその中の数十人、
要は敵兵をどう殺したのか、という事も含めた内容の記事。
銃剣で胸を刺したとか、敵兵を目の前で爆破したとか、
みな、どこにでもいる様なおじいさんの姿がある。
でも人を殺したことがある。そんな人が当時、日本にはそこら中に居た。
その新聞記事は掲載当時に問題になってたが覚えがあり、その理由は「ほじくり返すな!」だった記憶がある。
仮に自分が小中学生の頃に、おじいさんは戦地で戦闘を繰り返していた、敵兵をやっつけていた、
という話を聞いていたら多分、「へー、そーなんだ」と、事実をそのまま受け入れるだけだったと思うけど、
うちのおじいさんが人殺し、と捉えてうまく整理できない人が意外と多かったのかもしれない。