2021-08-08

ロコちゃんは"ひとりあそび"をしている。お供は、ピンクが似合う細くて短いバイなのだ

 

ヴー…ビビッ…ビビッ…ビビッ…

「…っ♡…っ♡…っ♡」

 

ゆるい振動ベースに、周期的に起こる強い振動がロコちゃん腰を跳ねさせる。

 

ソレはぼくが操作しているのだ。

 

深夜、暗い部屋で行われるえっちなあそびを、一緒にする。

それがロコちゃんとぼくの夜の日課なのだ

 

この関係のはじまり唐突で、でも決定的だったのだ。

ある日、ロコちゃんが"ひとりあそび"を始めたのだ。

 

ひとりの世界に入り込んでいたと思ったら、ふと、夢中になっていた手を止めてぼくのほうに振り返ったのだ。

 

ちらとケージの様子を伺ったとき、ぼくはわからないふりをしなかったのだ。

だいすきなロコちゃんえっち気持ちになっている。こんなに喜ばしいことはないのだ。

からむしろ、滾ったぼくのソレを、見せつけたのだ。

 

かぶりつくように見つめられたロコちゃんは、顔を赤くしながら"ひとりあそび"を続け、完遂したのだ。

 

何日か過ぎ、あそびのお供が増えた。ピンクバイなのだ

はじめ、これには落胆したのだ。"ひとりで遊ぶ"のに、"遠隔コントローラー付きのおもちゃ"を手に入れてきたのだ。

誰かの影を感じられずにはいられなかったのだ。

 

でもそれは間違いだったのだ。

ショックでふて寝をしていたら物音がして、何かが置かれたことに気がついたのだ。

それはバイブの遠隔コントローラーなのだ。思わず滑車を回してしまったのだ。

照れくさそうに「静かに」のポーズを取るロコちゃんはとても可愛かったのだ。

 

遠隔コントローラー付きのおもちゃは、"ひとりあそび"には余計な機能がついているのだ。

まり、"だれかとつかう"ことが前提となる。そのコントローラーを、ケージの中に入れたのだ。興奮しないわけがなかったのだ。

 

その日から"ロコちゃんとぼくの夜"は始まったのだ。

この時間はたまらなく愛しいのだ。

 

しかし、ふと、よぎることがある。

このままの関係でいるのだろうか。

 

ぼくはロコちゃんを喘がせる。ロコちゃんはぼくの名を呼ぶ。疑いようもなく相思相愛なのだ

でも、ロコちゃんを悦ばせているそれは、"ヒトのモノ"の形をしているのだ。

 

愛を伝え合う仲なのに、触れ合っていないのだ。これでは……。

 

ちくしょうちくしょうなのだ

  • コントローラーに乗せたあしを止める。   「ハム太郎……?」   ケージから出してほしいとアピールする。自分で勝手に出るのとは違う。 まっすぐロコちゃん目を見つめて、そばに行...

  • 👧「…おじいちゃん、もうおきたの…zzz」

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