今年の2月頃の話です。
なんとなく通販サイトを眺めていると、水産庁の事業(水産物販売促進緊急対策事業、もちろんもう終わっていますが)により、水産物の送料が期間限定で無料になる、とのお知らせがあるのを見つけました。
そして私は「せっかくだし、コロナのせいで会えてない祖父母にウナギでも送ろうか」とふと思い立ち、発送先を祖父母の家に設定しウナギを購入しました。
単なる気まぐれでしたが、祖父母は随分喜んでくれました。
さて、そんな祖父ですが、年齢も年齢だったためか、最近随分と体調が良くなくなり、そしてついに旅立ってしまいました。
まず大往生と言っていい年齢だったとはいえ、コロナで会えないまま終わってしまったのは心残りでした。
しかし、好物だったウナギを生前にごちそうしてあげられた事、そして祖母から聞いた「そのウナギを食べた時は随分喜んでいた」という話に、結構救われました。
もちろんそんな状況を想定してあの制度を作られたわけではないということは理解しています。あくまでも目的は事業者支援だったでしょう。
そしてその制度が適用されるよう努力された生産者や販売者の皆様も(客に喜んでほしいという意図もあったかとは思いますが)事業の存続のために努力なさったものと思います。
とはいえ、そのおかげで意図していた方向とはおそらく別な意味で救われた人間もここにいます。
農林水産省と水産庁、そして生産者と販売者の皆様、本当にありがとうございました。