2021-07-13

饅頭氏のnoteを読んで感慨深くなり勢いでツイートしてしまったので深掘り

https://note.com/terrakei07/n/n0024690e307c

助けられなかった友達……。10年近く音信不通の後に帰って来たことがあった。「助けてくれようとしたのはわかったけど、惨めな姿をお前らに見せたくなかった。でも、あの励ましがあったからみんなから逃げた後に気持ちを入れ替えることが出来た」と

マビノギが出る前夜のMMO乱立期の話。

俺はヌルMMOが遊びたくなった。

ヌルMMOのほうが女性PLが多いという話しだったし、有名な「FFは遊びじゃない」発言の出る前だったと思うけどUOFF殺伐としすぎていてついていけないと思ったので。ぬるオンライン(仮)を始めた。

初めてしばらくはギルド渡り歩いたりでプラプラして、後にPSOから落ち延びてきた面子を中心としたギルドに入った。そこに、ぐだ男とするか、がいた。ぐだ男は高校生の頃からPSOをやっていたらしくみんなにかわいがられていた。

ウェイなギルドで最盛期には50人(女性約30%)くらいになったのかな。やたらオフ会が多く、飲み会カラオケしょっちゅうで、ギルド内でバンド始めた奴らのヘタクソなライブを見に行ったりもしたし、フットサルとかもした。俺も社会人になってからこういう集まりは貴重だと思って良く参加していた。アルファードを買ったアルファオス、アルファ氏に便乗して平日でも関西徹カラに出かけたりした。もちろん、全く出てこない人もいた。

今で言えば縦の旅になった。パーティーリーダー勢は、アルファ氏はもちろん、本職税理士ギルマス、俺もそうだけど金に余裕があって彼女がいる独身男性、もしくはガチゲーマー男性女性陣は絶対リーダーシップは取らないけど半分は中二病イラスト描けたり声優志望だったり。販売コールセンター勤務、あとはシンママも。ポスドク東大女子とかもいた。

やがて、ちゃん定職がある男性と、働いていたり無職だったりの女性ギルメンがくっついたりするようになった。俺らのモテ指導の成果だと楽しかった。

で、問題になったのがパッとしない男性であるバイト生活だったり、底辺大学を退学になりそうだったり、そもそも高卒無職だったり。資格試験を勧めたり、就職先を斡旋したりもした。ここで壁にぶつかったのである。パッとしない勢は能力が低いのである

ぐだ男もその一人で、そして強権的な父が進路を勝手に決める系の毒親家庭環境だった。バイトは家門の恥と言われて三流大は出たもの無職だった。そこまで息子の進路に介入するなら、仕事斡旋しろよとか、もう解放してやれとかギルマスとアルファが説得に出向いたこともある。

さて、正攻法就職させようと言うことで資格試験勉強をさせた。手始めに基本情報技術者試験資格、俺らはまがりなりにも全員パソコン大先生なわけで、教科書3冊買って3日で1冊、計9日集中して勉強すれば大丈夫だろうと踏んだ。

一日12時間 × 9日 = 108時間と言うことだ。長めのRPG一本分だ。

しかし、ぐだ男はどんなにつついても一日30分も勉強できなかった。それじゃ、216日かかる。忘れるしサボる日も入れると一年かけても基本情報取れないだろう。ゲームなら一日12時間できるのにだ。

が、よく考えたらパーティーリーダー勢は同じゲームを遊ぶにしても、ギルド運営に奔走し、攻略情報を集めたりしているのに、ぐだ男は指事に従ってついてくるだけの奴だったのだ。

どうにか俺らにできたのはぐだ男の親を説得して、ぐだ男に運転免許を取らせたことくらいだった。

そうこうしているうちに年月は経ち、ギルマスは当時ゲーム外で付き合っていた彼女結婚してギルドにはあまり顔を出さなくなった。

と同時に空前の結婚ブームが巻き起こり、5~6カップル爆誕して披露宴企画が忙しくてぐだ男にはあまり構ってられなくなった。俺もギルドメンバー結婚した。前の彼女と別れた顛末は俺を十分女嫌いにさせるものであったがそれは別の話しだ。

それはさておき、ぐだ男は誰の結婚式にも来なかった。

その頃には、ぬるオンラインも完全にマンネリ化していてゲームはしないで、SSイラストを交換しボイスドラマを作ったりと課外活動中心のギルドになった。マビノギアラドに乗り換えた奴もいれば、スパロボしか遊ばなくなった奴もいる。

ぐだ男は俺たちの前から消えていた。

ネトゲ人間関係は薄いと言うけどそれからもしばらくは関係は続いた。mixiログインしなくなってからはだいぶ消えたけど。ツイッターに乗り換えたときについてきた面子とはまだつながっているし、産まれ子供同士を遊ばせたりもしている。

から5年ほど前だったと思う。当時はそれなりにモテていたが今では低収入過ぎて婚期を逃した奴を交えてオフ会をしていたらぐだ男の話になった。

「あ、俺まだぐだ男とlineつながっているよ。あいつはもうお前らには会いたくないって、でも一応毎日働いているし家も出たみたい。『助けてくれようとしたのはわかったけど、惨めな姿をお前らに見せたくなかった。でも、あの励ましがあったからみんなから逃げた後に気持ちを入れ替えることが出来た』だってさ」

少し酒がうまく感じた。

おまけ

学生時代まで巻き戻すと、

助けようとしてみんなで世話を焼いたけど後足で砂をかけて愛想を尽かされた奴とか

普通に単位が足りなくて放校とか

いっぱいいるけど彼らはそれなりに居場所を見つけてそれなりにやっているようだ。

俺が代わりに卒論を書いてやったのに教授発表会の前に逃亡した先輩なんか今では医者だ。

おまけ2

ギルドダンナ彼氏について愚痴を通り越して悪し様に言っている女はヤバい。姫である自分を快適にさせてくれないダンナ彼氏をなぜか見下す存在ばかりだった。

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