2021-07-10

小学生コカ・コーラはダセーだろ。だって五輪スポンサードリンクなんだぜ?」

小学生B「マジ?人類の敵じゃん」

小学生C「アサヒビールも駄目らしいぜ」

小学生A「いや、俺ら小学生やしビール関係ないっしょ」

電車の中、周囲の迷惑も考えずに談笑する小学生がそう語っていた。

今どきの小学生ちゃんとしてる。

私が「ゴラン・ノ・スポンサー」の意味理解したのはいつの頃だったろうか。

五輪税金だとか入場チケットじゃなくてスポンサーが払う広告費で運営されていると理解したのはいつだったか

感染症蔓延に加担したからとコカコーラ批判するような発想に至れるような頭を、少なくとも小学校に通っていた頃の私は持ち合わせていなかっただろう。

ふとファウスト最期を思い出す。

開拓ツルハシの音(実際には勘違いなのだが)を聞きながら「美しい」と口にし彼は息を引き取る。

契約に従いメフィストフェレスはその魂を持ち去ろうとするが、最期ファウストの心が清らかになったのを見届けた天の者達によってそれは阻止されるのだった。

私が感じている気持ちファウスト最後に感じたものと似通っているはずだ。

願わくばこれが幻でないことを。

人々の命を、誰かの魂を食い物にする悪魔たちに天罰のあらんことを。

そう思いながら小学生を見つめた私と、反対側から同じことをしていた中年男性とが小学生の肩越しに目を合わせる。

日本未来は明るいですね」

ふとピントのあった彼の瞳の奥に、そんな言葉が見えた。

私は頷いた

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