2021-06-25

差別しながら支援する

田舎から上京したのは20年くらい前。

その頃、新宿で働いていて、

職場に向かう道すがら、

段ボールを敷いて寝てる人がたくさんいた。

ボロボロ衣服には、いくつかのシミがあったり、

お尻や太もも部分が裂けて見てはいけない肌が見えてたり。

決して気分がいいものではなくて、

なるべく視界から外すように、

動く歩道を歩き出勤した。

当時のテレビ「ここが変だよ日本人」でも、

ホームレスに関して議論してたりしてた。覚えてる。

差別ダメだー!」と思っていた。

「そーだ!そーだ!!」と思った。

だけど、私が穏かに生活をするには、

見たくない光景を視界から外す事だった。

しばらくしたある日、新宿西口で、

3.4人で立ち話をしてる浮浪者がいた。

経験から

なるべく見ないようにと視線から外しながら改札へ向かった

時に、

改札をくぐると同時に

誰かが追いかけてきて、

振り返ると、

改札のすぐ向こう側で浮浪者に1人がニタニタ笑ってた。

怖くて、猛ダッシュ階段を駆け上がり、

電車に乗り込んだ。

なんで私が追いかけられるんだろう。

いかけられる要素もないし、

私はそんなに相手を怒らせる目で見てたのだろうか。

今でもたまに思い出すけど、証拠もないし、

きっと悪い夢でも見たんだろうって事にしてる。

しばらく眠れなかった。今も思い出すけど。


それから転職環境変わり。

からちょうど2週間前。

新宿用事があって、その後電車を待って、

「なんだか空いてるな。」と思って乗り込んだ。

乗り込んだ直後にだいぶ遅れて降りてくる人がいて、

ちらっと視界に入った光景は、

マスクをしてない大きな男性が、

大きなゴミ袋二つを両手に持って、

足元には不織布の靴カバーみたいなのしてて、

電車を降りていった。

たまたまあの人が降りるタイミングだったからいいけど、

もし、私が乗ってる時にあの人が乗車してきたら私はどうしてただろう。

さっと席を移動できたのかな。それとも固まって動けなかったか。」

そんな事を考えてた。

何年かぶりになんとも言えない思いをした。

私は20年前とあまり意識が変わってないみたい。

でも、昨年からコロナ禍で「生活困窮者のための~」と言う支援

している。クラウドファンディングですごく少額だけど、

ちまちまと手助けになればと。

自分だっていつ今の生活がなくなるかわからいから。

それだけで始めたのだけど。

本当は炊き出しとかボランティアにも興味があるんだけど、

テレビで観る「外見からはわからない生活困窮者」だけではないのだろうな。


かつての私みたいな臆病田舎若い人のトラウマにならないように、

それと困窮した人が温かい布団で眠れますように。


困ってる人と対面できるかって言うと、私はできない。

けど支援はしたい。

今でもずと視界から外してたり、

恐怖だったりするけど支援してるってなんだか不思議矛盾だ。

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