里芋とネギは近い区画に植えられたことで、どちらが家族の寵愛を受けるのかで度々論争になった。
里芋は甘く煮付け、すりおろしても美味しく、ふかしても美味しいわれこそ食卓を飾るべきだとまくし立てた。
ネギも負けてはいなかった。薬膳にもなり、薬味にもなり、夏にも活躍し、冬に煮付けてもうまく、漬物の友にもなるわれこそが食卓にふさわしいと里芋を攻め立てた。
畑の主人が寝入ってから議論は続き、ついに朝日が出る頃にはトマトも参加して一発触発の事態となった。
引くに引けなくなった三者の軍勢は朝日と同時にトランペットをかき鳴らし、それぞれの土地と食卓を守るべく進軍を開始した。アリシンを含むネギは強かった。その殺菌効果により里芋の土地を荒らしてゆく。トマトの根が持つ毒素も強かった。しかし里芋にはしぶしかなかった。しかしぬめり成分ムチンはしばしばネギを足止めした。これもネギには有効であったが、トマトにはさほど効かなかった。トマトの実はもともと完熟状態であった。かくしてネギの土地はトマトの実でグジュグジュになり、トマトの土地はアリシンで辛味あふれる地と化した。里芋の地もアリシンとトマトの毒素で荒れ果て、遠征に出たそれぞれの根や実はその無残な死体を晒すことになった。
翌朝、寝ぼけながら出てきた主人は荒れ果てた農作物を見て、ああ、イノシシが来たな、と思っただけだった。
しかし、その日も暮れて主人が寝静まると、農作物たちはそれぞれの土地の縮小を理由に聖地奪還と称して争いを繰り広げた。栄養を栄養で洗う戦いは続いてゆくのだ。
外に出ると、庭のナンキンハゼの木が「アツイ アツイ」と言っていたので、もうすぐ夏がくると思った。 息を吸うと、梅雨特有の湿度を伴った空気が肺を満たした。 雨上がりのせいか...
里芋とネギは近い区画に植えられたことで、どちらが家族の寵愛を受けるのかで度々論争になった。 里芋は甘く煮付け、すりおろしても美味しく、ふかしても美味しいわれこそ食卓を飾...
大黒摩季さんでしたっけ?
精神科へどうぞ
クチナシの花がとても初夏らしいエッチな匂いがする。栗の花もやっぱりエッチな(いい匂い)がする。 蛍が飛び始めてなんだか全部夢のような気がしてくる。蛙の鳴き声がピタっと止...
う~んアニミズム
槇原敬之さん「冬がはじまるよ」
こち亀ってアニメのEDで大原大二郎巡査部長ってのが海水浴場でワンピース型の水着を着ている場面があるんだけど昭和はあれが普通だったのか なんか想像つかない
buhoho 夏の大群ががつばを吐きながらやってくる。民主主義の終焉は近い。夏の第7波で社会秩序は崩壊するかもしれない
これいつ発売のエッセイ?版元どこ?
家守綺譚のパクリ はいさよーなら
農家増田よんでねーのか?本家からしたら家庭菜園なんかごみなんだよ消えな