2021-05-14

仕事を辞めた

週5、平日勤務、残業もなければ休日出勤もなく、ホワイト中小企業に勤めていた。

帰属意識も、向上心も無い俺は、惰性で通い続けて、物覚えの悪い頭で仕事を少しずつ覚えながら業務従事していたが、ある朝、身体が動かなかった。起き上がらなくなってしまった。体を起こそうとする頭に対して、体と心が拒否してしまった。

俺は人と話すのが苦手で、口頭でのやり取りだとすぐに頭が真っ白になってパニックになってしまう。こういう状態だと相手が何を言ってるのか意図を組むことさえままならない。仕事から帰ると精神的に疲れきってしまいずっと寝ていた。

そういう自分特性自分ではわかっていて、慣れて行くし無いと自分に言い聞かせながら3年従事したが、とうとう身体拒否反応を起こした。

職場が急に怖くなってしまい、退職届を郵送で出した。電話に出ることが出来なくなってしまった。良くしてもらった上司からメールが届いた。仕事を辞めずに休職して貰いたいけど、どうしても辞めたいなら引き止めることはできないので、その時は退職手続き必要書類を書いて返送してほしい。落ち着いたら電話が欲しい。そんな感じの内容だった。俺は電話をかけることがどうしても出来ず、申し訳ない気持ちで頭が裂けそうになりながら退職手続き書類を書いた。

その後、ずっと寝ていた。退職の通知と離職票が届いた。それから3日ぐらい寝ていたら、段々と気力が戻ってきた。菓子パンカップ麺をやめて。簡単和食を作った。暖かい味噌汁に、焼いた鮭に、炊いた白米と納豆ぬか漬けも、添えた。

引きっぱなしだった布団を畳んだ。布団を干して、カバー洗濯した。

部屋の掃除もした。

トイレ掃除した。

段々と身体が軽くなってきたので、俺は家を引き払って、実家に帰った。

今は実家無職をしながら家の手伝いをしている。貯金は少しあるので、そこから毎月5万、家に入れて、のんびりと生活をしている。

朝早く起きて、5kmランニングした後、親の朝食を作ったり、母の作る食事を食べたりしている。

昼間は積読してた本を消化したり、プログラミング勉強を初めてみたり、部屋の掃除をしたり、雨樋の清掃や、ガタついたドアノブの修理、壊れたコンセントの交換、エアコンのフィン洗浄など、やりたい事をやってのびのびと過ごしている。

夜も、食事を作ったり、母が作る食事を食べたり、買い出しに付き合ったりしている。

親は言わないが、普通に働いて欲しいんだと思う。俺も三十路だし、転職に有利なキャリアなんて何一つないし、この先たぶんお先真っ暗なんだろうけど、のんびりこうして過ごして生きていけるだけで、とても幸せを感じられるせいか不思議不安はない。ただ、若さが全てを楽にしてくれているだけだろうか。

願わくば、こんな気持ちで、ずっと生きていきたい。

  • 健康的で穏やかな暮らしをしているっぽいので、そういう様子を発信するYouTuberになったらいいのでは。 おっさんの日常系でも固定ファンがついてる人いたりするよ。 人が自分なりにき...

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