2021-05-09

乳を絞ってくれて牛が泣く

小学生の時読んだ本。

主人公は畜産業を営む一家の子供で、主に乳牛を飼育している。

乳牛は、毎日乳を絞る必要があり、文字通り365日、1日4回、家族総出で乳搾りに励んでいる。

ある日、少年以外の家族は何かの用事があり家を空け不在となる。その為乳搾りを任された少年だが、友達と遊んでいて時間を忘れ、家に着いた時には乳搾りの時間から既に大幅に遅れてしまった。家に着いた少年の耳には、「乳を絞って、乳を絞って」と言うかのように、切なく声を振り絞り泣き続ける母牛たちの声が聞こえた。

...これね、幼心に何かすごーく印象に残ってて、でもまさかこれが実話(乳牛は、本当に頻繁に乳を絞ってやらないと乳腺炎という病気になって酷く痛がります)だとは思ってなかったんですよ。

そしてそれから20年後、乳牛と化した私は、早く乳を飲んでくれと、泣きそうになりながら張り裂けそうな乳首を息子に差し出すのであった。

乳牛ちゃんの気持ちが、今ではよくわかるよ。ちゃんちゃん。

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