今から5年くらい前の話。
相手は16歳上の人。
出会った頃の彼は起業したばかりで全くお金もなくしかも離婚したばかりだった。
仕事しすぎて家を全く顧みなかったんだそうだ。
起業するくらいだからリスクもとる人で、何があってもサバイバルしそうだなっていう生命力の強そうなところに惹かれた。
私はその時33歳だったけど、看護師だったので別に自分で稼げるし別に彼の仕事がダメになったとしてもいいかぁっていう感じだった。
それより仕事で頑張ってる彼が大好きなおもちゃで遊んでいる子供のように見えて微笑ましいくらいだった。
私は夜勤もあるので一緒にいられる時間は大切にするけどそれ以外はお互いにあまり干渉しない生活で、お互いに相手に何かを求めると言うよりも、少ないながら持っているものを与え合うという関係だった。
1年半付き合って私が35歳の時に彼は夫になった。ちなみにその時の収入は私の方が多かったっていうか夫はほとんど収入はなかった。
別にそれでもいいと思った。
結婚してからだが、夫の会社はとあるサービスが当たって順調に伸び、あれよあれよというまに大きくなり彼の収入は億を超えた。
波に乗るということはこういうことなのだなって見ていて思った。傍目に見ていてもすごかった。
もう満足したと言って夫が会社を売却したのはたまたま運よくコロナの直前だった。そこそのの資産を持って夫はアーリーリタイヤした。
私も仕事を辞め、東京を離れ、私たちはとある海辺の町に移り住んでいる。 毎日夫と一緒に散歩したりご飯を作って食べたりする穏やかな生活だ。
婚活の話を見ると年齢や年収などの条件の話がどうしても出て来る。
私たちの場合、夫は離婚歴あり、収入なし、アラフィフのやる気だけあるおっさん。私は35歳のイキオクレの普通の看護師。
婚活においてはおそらく負け物件同士だったんだろうけど、結婚することができ、穏やかな生活を過ごすことができるようになった。ありがたいことだ。
結婚するにあたって一つだけ言えることは、私は金銭や学歴や年齢や初婚かどうかなどの条件ではなく、相手がどんな人か見ていたことくらいだろうか。
夫に収入がなくても私が働けばいいやと思っていると、相手の見えるところが違って来るのではないかと思います。
相手に求めることに力を入れるよりも、相手に与えることに力を入れた方がいいんじゃないかな。
人の価値観や考え方、そして判断した上の結果はそれぞれ違って当然なので何かをお勧めしたりするわけではありませんが、
私たちはこうでしたという一つの例として書かせていただきました。