youtubeのおすすめ機能で数ヶ月前に流れてきた「GOTCHA!」というポケモンのミュージックビデオがあるのだが、クオリティが高すぎてもう何回も見ている。
血界戦線というスタイリッシュアニメの製作陣で作ったMVで、クオリティが低いわけがないのだが、ポケモンとのコラボで完成度が跳ね上がっていて。
ポケモンとの二十云年をまとめてくれているような、二十云年の節目のような、そんな動画になっている。
私はダイパで対戦環境を楽しんだくらいで、その後のHGSS以降はろくに遊んでいない。ハマるのが怖かったし、いい年こいてポケモンやっているのが嫌だったから。
私にとってポケモンは、高校の昼休みにトイレでこそこそとゲーム内の自転車を漕いでいた印象が強くて。地下の薄暗い洋式トイレの一室で、黙々と十字キーを押し続けていた。
初めてめざパ氷のポケモンが産まれた時は嬉しかった。それによって対戦でめちゃくちゃ勝てるようになったとかそういう変化はなかったけれど、理想に近いポケモンを育てられたことが嬉しかった。
書いている内に思い出してきた。当時の対戦環境では、普通には手に入らない絶対零度スイクンとかいうものがいて、希少性の高さと強さから、憧れの存在だった。スイクンの見た目のかっこよさもある。
めざパ氷のポケモンを手に入れたように絶対零度スイクンも使ってみたくて、DSソフトの改造ツールをヤフオクで買った。
それを使えば巷で噂の理想のパーティ、必要な理想のポケモンを簡単に作ることができて、ネットで記事を読むだけだった雨パや砂パも気軽に試せて、やりたいことがすべてできるようになって。
そして、ポケモンへの熱は冷めた。当時はなぜそういうチート的なことが良くないのか、あまりよくわかっていなかった。
今思えば、自分は対戦で勝つことよりも、その過程を一番楽しんでいたのだなと思う。
個体値がすべて31のポケモンより、すばやさが31なだけでHやDは平均以下なめざパ氷サンダースの方が、自分が育てた感があるからか記憶に残っている。
そんな、友達がいないから学校のトイレで自転車を漕ぐしかなかったという全然綺麗じゃない思い出しかなくてもバリバリに感動できる(そもそもクオリティが高いから)、「GOTCHA!」。
今後も永きに渡り、世界中の元キッズの涙腺をうるうるさせてくれることでしょう。