まあ実際は動き回ってるのだが
正確に言うと、行動可能な範囲があっという間に狭まったという感じ
母は70台半ば。もともと家族の中では一番体が動く
なんなら今でも座り仕事メインの増田よりもずっと家事や買い物その他で一番動いてる
が、その行動に制約が付くことがちょっとづつ増えてきた
日帰り登山でひょいひょいピョンピョン岩場を飛び回るみたいな人だったのだがそれやるとダメに(筋肉じゃなく骨がダメってウマ娘みたいな話だ)
歯がとうとう1,2本入れ歯になった
歯ごたえあるものが嚙み切れなくなり、外食の選択肢を考えないといけなくなった
もともと冷え性で血行がいまひとつ良くないぽかったが、最近は朝起きると体が痛くて起き上がれない、なんなら夜にトイレにいくのも大変と言い出した
和室で布団を敷いてたのをそこそこ高額のベッドに変更した
飛行機もビジネスクラスぐらい膝を伸ばせないと、行った先で歩けない
母の場合、昼に家庭や近所で歩き回ってる間は、全く問題ないとは言わないまでも支障はない
だが、そこからほんの少し行動範囲を広げようとすると、色々と考慮して先回りしないといけなくなった
たぶん母みたいに「見た目はまだまだ元気」だが見えないとこで色々大変な人間は高齢者に限らずいくらでもいるんだろう
うちは金でドーピングして行動範囲を確保してるが、ビジネスクラスとかベッドのいいやつとか、どう考えても国民の7、8割は諦めるよな
……
いまさらこんなこと書くのは例のバリアフリーの件にどんどんバカみたいな論客が参加してるからだけど
そういう「ほとんど普通に動けるけど制約がある」ぐらいのボーダーラインの人間って想像されてないんだろうなと思った
こういうの、そういうボーダーラインの人間を労働力なり観光客なりで動員する損得勘定が働くかどうかだと思ってる
自分は個人的には「人が使い捨てられるほど余ってたなら」老人を切り捨てる経済合理性に説得させられただろう
つい20年前なら、人口はガンガン増えてくしフィリピンやブラジルから出稼ぎも大勢くるし海外から安く輸入できるしで、老人切り捨てに賛成してたと思う
けど日本の現状、条件をいろいろ考えつつバリアフリーしろってのは、リソース投入先としては十分に経済合理性の範囲内だろう
慣れてしまえば、バリアフリー基準なんてのも、建築基準で非常口確保や耐震性や耐火性を求めるのと大差ない話だと思われてくんじゃないかね