差別発言やセクハラ・パワハラ行為を無くす第一歩は「先ず、問題(の存在)を知ること」です。そのためには、告発や批判が必要不可欠です。
しかし、被害の告発や批判を行うと「何とかしてそれ(告発や批判)を止めようとする人間」が出てくる場合があります。残念ながら、頻繁にあります。
しかも、そのような人間は一見「被害者を思いやる人間」であるかのように装います。
そういう人間への対処法として、以下に想定問答のいくつかを記します。
質問することが実際に出来なくても、このような「物の見方」を知っていれば「被害者の味方のフリをした『加害者の味方』を識別する」のに役立つかもしれません。
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【貴方が差別発言やセクハラ・パワハラの被害を受けたことを告発したり、あるいは貴方の目撃した事件を批判した時に「そんなに熱心に批判するのは何故なのか?それに興味がある。知見を得たい」と言う人に出会ったら?】
そんな時には、その人に対して「知見を得たがっているはずの貴方が『被害そのものや被害者の存在』には興味を持とうとしないのは何故なのか?それに興味が有る」と問いましょう。
【貴方が差別発言やセクハラ・パワハラ行為を告発・批判した時に「『大したことの無い人間/グループ』がした事に対して、何故そんなに批判するのか?」と矮小化する人に出会ったら?】
そんな時には、その人に対して「では、貴方は『大したことの有る人間/グループ』のしたことならば、批判の声を上げるのか?現に起きている『大したことの無い人間/グループ』がしたことにも批判の声を上げない貴方に、果たしてそれができるのか?」と問いましょう。
【貴方が差別発言やセクハラ・パワハラ行為を告発・批判した時に「そんなに批判したら、表現や議論が萎縮する可能性がある」と言う人に出会ったら?】
そんな時には、その人に対して「貴方は、貴方の発言によって『被害者が萎縮して、被害を告発することを躊躇する可能性』を恐れないのか?」と問いましょう。
【貴方が差別発言やセクハラ・パワハラ行為を告発・批判した時に「何も、差別発言やセクハラ・パワハラ行為を『批判するな』とは言っていない。けれども」と言う人に出会ったら?】
そんな時には、その人に対して「では、貴方は何故、加害者に対してではなく、被害を告発する人間や加害者を批判する人間に対してだけ、物申すのか?『けれども』何なのか?」と問いましょう。
【貴方が差別発言やセクハラ・パワハラ行為を告発・批判した時に「被害を受けた当事者でもないのに、何故批判するのか?」と言う人に出会ったら?】
そんな時には、その人に対して「何故、貴方は批判を受けている本人でもないのに、批判を止めようとするのか?」と問いましょう。
【貴方が差別発言やセクハラ・パワハラ行為を告発・批判した時に「加害者は、今は批判を受けているが、過去に✕✕の功績/実績が有る」と言う人間に出会ったら?】
そんな時には、その人に「何故『今』、その功績/実績の話を持ち出すのか?その功績/実績によって『罪』を『相殺』したいという意図が有るのか?」「貴方は『自分は加害者の味方である』と言いたいのか?」「それは『今』言う必要が有ることなのか?」と問いましょう。
【貴方が差別発言やセクハラ・パワハラ行為を告発・批判した時に「飽きた」「しつこい」と言う人に出会ったら?】
そんな時には、その人に「何故、貴方は、差別発言やセクハラ・パワハラ行為を繰り返す人間たちに対しては『飽きない』のか?」「貴方は『飽きた』と言えるほど十分に、被害者に寄り添ったことがあるのか?」と問いましょう。
【貴方が差別発言やセクハラ・パワハラ行為を批判する時に「その批判が、差別やセクハラ・パワハラを無くすことに繋がるのか?」と言う人間に出会ったら?】
そんな時には、その人に「では、貴方が今している問い掛けは、差別やセクハラ・パワハラを無くすことにどのように繋がるのか?」と問いましょう。
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差別発言やセクハラ・パワハラ行為の被害に苦しむ中で「本当の味方」を見つけるのはなかなか難しいものですが、少なくとも「被害者の味方のフリをした『加害者の味方』」ならば、ある程度の識別が可能です。(そういう人間は、被害の告発や批判を「あげつらう」と表現するなどして「尻尾を出す」ものです。)
そういう「被害者の味方のフリをした『加害者の味方』」を遠ざけられれば、被害者が消耗することの防止になるので、よろしければ参考にして下さい。