今までのアイカツシリーズの中でもぶっちぎりで新要素が多い、アイカツプラネット。
もし、過去のアイカツシリーズが好きで、かつ「実写」「カードじゃない」「バトルしてる」などの事前情報でなんとなくアイカツプラネットを避けている人がいたら、この文を読んで欲しい。
もう1つはアイカツプラネットと呼ばれる仮想空間的な世界。こっちがアニメパート。
アイカツプラネットでは、誰もがアバターと呼ばれるカスタム可能な外見を纏っている(名前も変えられる)。アイドル達もこのシステムを使って、現実とは違う外見でアイカツを楽しんでいる。
ここが今までのアイカツシリーズと1番わかりやすく違う部分だと思う。
なぜ実写パートを追加したのか、内部の事情は視聴者の自分にはわからない。ただ、これはアイカツだ、とストーリーを見ていると自分は感じる。
アイドル初心者の少女が、努力して、壁にぶつかって、悩みながら成長する物語。素敵な先輩に憧れたり、自分の理想のドレスを手に入れるために頑張ったり、アイドル仲間と競うことで高め合ったりもする。見た目が変わっても、中身は今まで自分の見てきたアイカツだと思わせられる。
アバター設定に関しても、今のところいい感じにそれを活かしたストーリーになっている。先代の中の人がいる主人公の舞桜(ハナ)の話はもちろん、現実世界とのギャップが大きい響子先輩(ビート)あたりの話もわかりやすい。ここは本作独自のおもしろさだと思う。
カードではない。正方形でキラキラしてる。ドレシア(後述する)の力を宿したドレスが入っている。全身コーデ済のアイカツカード(フルコーデカード)みたいなもの。
ドレシアによってレアリティや属性が違う。どのスイングを使うかによってステージの評価が変わる。ドレスは大事。
ドレシアはアイドルのドレスを完成させるために力を貸してくれる精霊的な存在。アイカツプラネット内の森に住んでいる。
全てのドレシアは意思を持っていて、簡単には力を貸してくれない個体もいる。それでもドレシアの力が欲しいアイドルは説得をしたり、崖を登って追いかけたり、アイドルとしての自分を見つめ直したりしてドレシアに認めてもらおうとする。
ストーリー内の立ち位置に関しては、ドレシアは歴代アイカツのデザイナーと共通している部分があると思う。あと普通に人間のデザイナーもいる(ドレシアの力が宿る前のドレスを作っている)。
アイカツプラネットの世界では日常的にバトルステージと呼ばれる1vs1の対決が行われる。そしてその勝負の結果によってアイカツランキングの順位が変動する。
今のところバトルステージでは必ず敗者が出ている(引き分け展開がない)が、アイドル達がそれで落ち込む様子はあまり見られない。それどころか相手に拍手を送ったり笑顔で握手したりする。
かといって、勝負に意味がないのかというとそうではない。第6話「パーフェクトの神様」でそこの話をしている。現在トップアイドルのキューピッドは、先代ハナというライバルの存在があったからこそ今トップに立てている、真剣勝負もまたアイカツのうちという話だ。この「ライバルがいるから頑張れる」的な話は全アイカツシリーズを通しての1つの特徴と言ってもいいのではないだろうか。お互いの足を引っ張ったりせず認め合って高め合う、とても健全な考え方だ。その精神はプラネットにも残っていると思う。
あと、たまにバトルしないソロステージ、ユニットステージを披露する回もある。こちらはじっくりステージを見ることができて個人的に好き。
これまで『アイカツプラネット!』を肯定する文章を書いてきたが、視聴者が何をもって「アイカツだ」と感じるかはそれぞれ違うと思う。TV番組が全編アニメであること、特定のキャラクター、脚本、楽曲、画風、CG技術、ドレスデザイン、カード、筐体システム等々。それでも、もしこの文を読んで少しでも興味を持った人がいたら1度本編を見てみてほしい。
実写自体が苦手だから見れなかったな番組は。 筐体の方は楽しいからやってる。カードじゃなくなったとかは特に気にならなかった。