犬を飼うことになった。
数ヶ月かけて迎え入れる子犬を選び、一緒に暮らすためのあれやこれやを準備して、とうとう明日、迎え入れる運びとなった。
準備を進める中で避けて通れないのが家族の一員となると犬の名前だ。さまざまな案が候補に出された。
その中で妻がいたく気に入って激推してきた名前があった。それを仮に「こはる」とする。
これも仮にだが、彼女の配偶者たる自分の名前は「春」の一文字で「しゅん」と読む。だから、小学生の頃から愛称は「はる」で、妻とも子供が産まれるまでは愛称で呼び合っていた。
そんな背景を妻が説明すると
「えー、じゃあ子犬は小さいパパってこと?なんか嫌だ!」と難色をしめす娘たち。
犬の名前は身近な人の名前を避けるというセオリーがあるが、発音は違うし周囲に自分の愛称を認知している人間は妻の他は居ないので実際特に問題は無い。
ただ、少し引っかかりはする。なので自分も控えめに、それは同意しかねると意思表示した。
しかし以後、家族で子犬の話題になると妻が執拗に「こはる」と呼び続けるため、半ば「こはる」が既成事実と化し、娘たちも「それで良い気がしてきた」と発言するにいたって、正式に子犬の名前は「こはる」に決定してしまった。
夫婦仲は決して悪くない。むしろ良好だと思っている。では子犬の名付けについて妻の心情をどう考えればよいのか。ただのお巫山戯なのか、単に愛されているだけなのか、実は夫を犬扱いしたい心の表れなのか。今ひとつ気持ちが消化できないまま、明日、妻と子犬を迎えに行く。
そのうちコハとかコハエース号とか適当にスライドしてくからきにすんなってことだろ
子犬とかいう世界一可愛い生物の名前に増田の名前が一字使われるとか 奥さんどんだけ増田が好きなんだとしか思わん
うちだとそれぞれみんな違う呼び名で呼んでたな 犬にとっては名前じゃなく犬の方にむかって聞こえてくる声の個性で判別してるようなのでなんら問題なかった
むかし飼ってた犬の名前、純子だったんだけど、外で名前呼んだら人間が振り返ったことがあって気まずかったわ
犬に純子も紛らわしいけど、人間側も最近はプリンやマロンという名前の子もいるんよね 犬の名前を呼んだつもりが人が振り返るやつ、避けようとしてもなかなか難しい
いうて来たらきたで増田も「コハちゃーん!」「コー?ごはんだよー」って読んでるで
「じゃりン子チエ」の竹本テツと小鉄みたいだね ええやん
こはるかわあいね~とおっさんがよってきて、その汚い顔を小さいおまえがベロベロと舐めるわけだ
幸せな家族過ぎて泣いた。