2021-03-14

追記母親養育費請求しなかったせいで大学に行けなかった

追記。今までずっと漠然と不満に想い続けたことを言葉にし、区切りをつけたいと思って増田を書いた。

小さい頃から常に、うちは貧乏なのだと思い知らされながら生きてきた。母や祖母が、他の親がしてくれるようなことをしてくれないことにずっと、子どもらしい、幼稚な不満をずっと抱えていた。中学生ぐらいになって、だんだん母の苦労や世の中の「仕方なさ」みたいなもの理解出来る様になってきても、どうしてもその不満は消えなかった。どうして俺だけ、と考えないようにしても考えずにはいられないのに、それを口にすることの無意味さもわかっていた。嫉妬や幼稚な不満への対処法は、そういった負の感情を出来るだけ抑え込み、「仕方ない」と自分に言い聞かせて現実を受け入れること以外になかった。

大学に行けなかったことを残念に思っている。今更行きたいとも思えない。高3のあの時から何年も、行きたくても行けず悩み続けていた頃のことを思うと悔しい。

大学に行けなかったのは「母のせい」ではきっとない。母が父親養育費請求していたとして、みんな言う通り、父親は払わなかったんじゃないかと思う。きっと1番悪いのは無責任父親だ。でも、払われなかったとしても、母が養育費請求したという事実だけでもあったらよかったのにと思う。

島の外のどこにいるかも知らない父親に、どんな感情を抱いても仕方なかった。手当の額も、母子家庭のあり方も、政府や世の中が決めたことで、自分達には仕方ないないことだった。でも、母だけは仕方ない存在であってほしくなかったと未だに思うのは甘えかもしれない。

母には、何を言っても仕方ないと思う。母は視野が狭く頑なだ。自分の考えたくないことは考えない。島ではそういう人間でいた方が生きやすい。世間的に見てもあまり頭の良い人ではないんだと思う。でも、気配りができて集団に溶け込むのがうまい仕事を辞めて余裕ができてからは近所付き合いも良好だ。

父親みたいな人間を恨むより、たった20万に感動したほうが幸せだと思う。

でも、そんな母を残念に思う自分もいる。自分と同じ怒りをほんの少しでもいいから持っていて欲しかった。20万で許さないで欲しかった。

ずーっと、金がなかった。暮らすのがやっとの生活で、大学受験を目前にし、やっと貧乏を抜け出せると思ったの矢先に現実に引き戻されてさらなる貧乏で。貧乏が辛かった。

父親が俺の養育費を払わないことを、俺に貧乏させるのを許す人間でいて欲しくなかった。

 

 

本文

 

10数年前の話だ。

母子家庭だった。生まれた時から父親は居なかった。

母は俺を妊娠した経緯について語らなかったが、俺は中学に上がる前には、親戚やご近所さんなどからの噂話からだいたいのことを知っていた。母は専門学校に通っていた頃に避妊に失敗し、彼氏に逃げられたらしい。そして1人で産むと決意し、実家(離島でど田舎)に帰ってきた。

田舎だったから、そういったことはかなり噂された。「増田くんのお母さんは……ねえ?」とうすら笑いを浮かべながら言われたこともある。自分以外にも、片親家庭はいくつかあったが、それでも居心地の悪さは感じた。

当然のように、学もない母と仕事もない田舎で、うちは貧乏だった。祖母の僅かな年金母子手当とスーパーパート家族3人で暮らしていた。建てた時は立派だったんだ。大工だった曾祖父さんが建てたんだとたびたび祖母に自慢された家は、台風で半壊した後ろくに修理されておらず、ボロくてとても恥ずかしかった。

俺が10歳の頃に、父親がひょっこり母に会いに来たことがある。本土にいた頃の母の友人の友人を辿って、連絡先を得て会いに来たらしい。ある日学校から帰ったら知らない男がリビング自分のコップを使って麦茶を飲んでいた。俺の父親だという男はいかにも育ちが悪そうな、ピアスをつけたスーツの似合わない男だった。

そのとき俺は既にそいつ妊娠した母と、お腹の中にいた俺を追いて逃げたことを知っていた。その意味はまだきちんと理解していなかったが、いい感情は持っていなかった。男は、今は結婚して子供もいると言って写真を見せてきた。「ほら〇〇くんの兄妹だぞ。かわいいだろう?」と猫撫で声。男の子女の子で、3歳?と1歳だったと思う。小学生の俺には、怖そうな見た目なのに子煩悩丸出しな男が奇妙で気持ちが悪かった。父と息子の感動の再会なんてことになるはずもなく、その男はその日隣町のホテルに一泊して、島を離れた。

から聞いた話では、子供を持つようになって過去の行いに反省し、謝りに来たらしい。元ヤンキーにしては立派なことなんだろう。母は当時それに感動していたらしい。「俺も家族があるからこれぐらいしか出せないけど」と20万円包んでくれたらしい。

中学卒業して島を出る日に、そのお金を見せられた。島にも高校はあったが俺は本土高校に通った。同級生より少し勉強ができたからだ。祖母は金がかかるから島の学校に通えと言ったが、母や担任の説得あって島を出ることができた(祖母年金の一部は俺への仕送り代になった)。

本土高校の側には、島や遠方から学生の住む下宿があった。昔は賑わっていたという下宿だったが、当時から既にガラガラで、オンボロだった(今はもうないらしい)。例の20万円は高校入学新生活スタートに使った。高1の冬に、そのお金の残りから抜いた諭吉友達バッセンに行った覚えがあるから、全部は使わなかったんだろう。まあ、20万円はそうやって高校1年のうちに使い果たした。

進学校で周りも勉強に打ち込んでいたお陰で、高校生活殆どはうちが貧乏であることは忘れて過ごせた。一部の模試受験料を捻出できなくて諦めたことはあるが。忘れもしない3年の冬、母に胃がんが見つかった。奨学金を借りて大学に行く予定だった俺の予定は見事に砕け散った。正直その頃既に母の頃はあまり好きではなかった。それでも、知らないふりするわけにはいかなかった。普通に「なんで今なんだよ」とめちゃくちゃムカついた。いっそ治療がいらないぐらい進行してろよとも思った。

仕方なく、高卒本土で働き始めた。島から近い港の仕事だ。母の癌治療は2年で終わった。手術と抗がん剤治療を終え、再び働けるような体力はなかったが、一応治ったのだった。それでやっと、3浪したのだと思って受験に精を出そうと思っていた矢先に、祖母が倒れ介護必要状態になった。母子手当も母の収入もなく、祖母の少ない年金でやってくのは無理そうだった。仕事先で正社員にならないか?と持ちかけられていたのもあって大学進学を諦めた。

良い職場だったし、仕事も気に入っていた。今は同業他社転職したが、収入大卒と遜色ない。もう大学進学への未練もさほどない。

ただ最近になって、異母兄妹の兄の方と偶々飲む機会があった。大卒だった。それも自分の行きたかった学部だった。妹の方は海外大学に進んだらしい。どうやらあのピアス男は自分の子供には金をかけたようだった。家族旅行の話なんかもチラリと聞いたから、なかなか余裕があったようだ。

うちが母子家庭貧乏に苦しんでる間に、そう思うとかなり複雑な心境だ。

避妊に失敗したのも仕方がない。1人で産むと決意したのも怒っちゃいない。稼げないのも頭が悪いのも責めるつもりはない。ただ、どうして父を逃したのか。認知させなかったのか。養育費請求しなかったのか。そして、のこのこ謝りに来た父を何故ほいほい許し、たった20万円で逃したのか。腹が立って仕方がない。養育費は俺の権利だった。母には俺の代わりに養育費請求する義務があった。今まで父親の方も金がないのだと諦めていたが、あったじゃないか。母がきちんと養育費請求していれば、18歳からの俺はあんなに苦しまずに済んだろう。

もう遅いし、今更母に何か言う気にもなれない。悲しきかな、基本的に話が通じる人ではないのだ。

からここに吐き出す。どうか子供養育費はきちんと請求してくれ。きちんと払ってくれ。親戚や友人にそういう親がいるなら説教してやってくれ。

俺の言いたいことは以上だ。

  • 読んでないけど奨学金もらえばいいじゃんと思いました

  • 養育費は原則として公立高校卒業までやぞ

    • 私立高校ならずっともらえるってこと?

    • それな。大学は養育費に含まれてない(できれば法改正したほうがいいとおもうけど父親も専門じゃ必要性感じないんだろうなぁ)。 奨学金とるほうがよかったのでは。 本当に低収入だ...

      • 親が大卒なら含まれるよ 親の子に対する養育義務ってのは「自分と同程度の生活をさせる」事を求められるから 親が大学出てりゃ子も大学行かせる義務がある (勿論その金がないとか...

    • 未払養育費も請求できるけど時効が5年だから今はもう無理だろうなあ てかなんで養育費はこんな時効早いんだろ

      • 別に養育費だけが早いわけじゃない 一般的な債権の時効も5年だぞ

        • えー10年で時効が一般的じゃない? 養育費は短期消滅時効扱いでしょ

          • 少し前まではそうだったけど昨年の民法改正で「権利を行使することができることを知った時から5年又は権利を行使することができる時から10年のいずれか早い方」に変更になった ...

  • こういうことがあるから田舎が差別される。 それについて真剣な態度を示す日本人は少ない。 1割切ってると思う。

  • 払わなかった親父より請求しなかった母親の方をより恨んでるんだな。まあ人生そんなもんだよな、殺人犯より怠慢で犯人を取り逃がした警察の方により腹が立つみたいな。

  • ブコメの「父親に相続は請求できる」という指摘になるほどと思った。 何となく18歳までに養育費取れなかったら父親から取れる物は、気の毒だけど無いね、と思ってた。 母親と父親へ...

  • 養育費を貰っていても、一緒に住んでいる家族の介護という事情が生じた時点で同じことが起こるんじゃないかな。 問題は「自助・共助・公助」とか言って福祉負担を家族に押し付ける...

  • 他者に、行政に頼ることを怠った家族なんか捨ててしまえよって他人だから思えるけど本人はそうじゃないよな

  • 同じ状況でも今は高校実質無償化、大学奨学金の多様化と充実、若年介護者へのケア等、公的支援が充実してるから生きる時代で相当生活変わるんだよな

  • えらいな えらい

  • なんか創作っぽいけど、父親の再婚相手が金持ちだっただけって発想はないんだろうか

  • 他人事ですまないがもし今からでも大学に通うことによって救われるなら自分で大学に行った方がいい

  • 慰謝料も養育費もぜーんぶ母親が使い込んじまった家庭もここにあるぞ 増田の母が病気になったのは不運だったとしか言いようがないがね

  • 吐き出し系増田見るたびに、答えに詰まるが 「生まれの不幸を呪うがいい」 「キミは良い人間(友人)であったが、キミの父上がいけないのだよ、フハハハ」 のセリフの汎用性の高さ...

  • 母ちゃんが生きてるだけ幸せだろ 誰かと比較すんな。そいつは他人だ。

  • 母親が請求しなくても父親には支払い義務があるのに、なぜ母親だけが非難されるのだろうか。なあ、本当に母親のせいか?

  • 20万払って手打ちにしたがる男が養育費払うとはおもえんけど

  • 一人称を「私」にしてればもっと同情コメント貰えたのにね。 残念!

  • 一人称を「私」にしてればもっと同情コメント貰えたのにね。 残念!

  • 私の家も母子家庭で姉妹2人、父から毎月きっちり振り込まれる養育費は5万円。 母は保険の営業でそこそこ稼いでいたが毎月電気ガス電話のいずれかが止まるほど困窮、給食費も頻繁に...

    • すごいありがちな感想だけど、文章におかしな所が無く読みやすいので、普通(というのも何だが)の環境で育ったら普通に大学行ってそうな頭で惜しいと思った。 完全な好奇心だけど...

    • 俺は国立大学理系卒、大手企業勤務で40代半ばのオッサンだけど、こういう話を聞くと、俺の蓄えで進学させてあげたかったと思う。 16歳になったら俺と結婚して、主婦の傍ら学校に通う...

      • わざとでもここまでキモい文章を入力してポストできるのがすごい

      • 発展途上国に駐在して10-20代の彼女の学費出してあげてる既婚オッサンわりといるからODAみたいなモンと思って増田も援助してあげたら? 駐在の機会が無いなら外人バーで引っ掛けると...

  • これは女ですな

  • 俺も母子家庭、団地育ちだけど国立の大学院まで行ったぞ。

  • 進学校に行ったなら、高卒公務員の採用試験に受かりそうなもんだけどな。 防衛医大学校・防衛大学校・海上保安大学校・気象大学校とかなら、給料を貰いながら勉強できたで。

    • 自分は違うけど、そういう情報が無いのも貧困家庭の不利なんじゃないかな。 親戚や学校の先生がそういう進路を知ってて進めてくれたら良かったのかもね。 生徒ほぼ全員が進学するよ...

      • 確かに。 自分は、進学校からその手の大学校も受けたけれど、教員は意外と大学校の仕組みとか知らんかったもんな。 離島から来ている母子家庭の子、ということで、目を掛けてくれる...

  • 18歳の時または21歳の時、家族を見捨てて奨学金を得て大学進学する道はあったが、またそういう選択をする人も結構いるが、増田は自分でそれを選ばなかった 東大や医学部に入るくらい...

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