2021-02-20

3月京都で国際会議が開催される件

京都で何があるか

京都市の国立京都国際会館では第14回国連犯罪防止刑事司法会議通称京都コングレス」)が2021年3月6日から13日まで開催され、10カ国から外国政府高官などからなる政府代表団を受け入れる。なお、もともと2020年4月に開催される予定だったところ、新型コロナウイルス感染症世界的な感染拡大を受けて、約1年延期された経緯がある。主催国連の薬物・犯罪事務所だが、日本国政府法務省が開催準備を主導している。ちなみに50年前にも第4回会議京都で開催している。

http://www.moj.go.jp/KYOTOCONGRESS2020/about/congress.html

海外から参加者日本に来られるのか?

来られる、らしい。らしいというのは、公式ホームページで、海外から来る人向けに宿泊案内があり、ホテルの予約方法などが書かれていることから主催者は海外から参加者を想定していることが分かる。

http://www.moj.go.jp/KYOTOCONGRESS2020/participants_info/ai_oversea_participants.html

また、交通案内でも、専用のシャトルを出すなどすることが書かれている。

他方、2/20現在入国・検疫に関するページは「現在調整中」となっている。

開催が2週間後に迫っている中でいまだに調整中というのは、何の調整がついていないのかは不明だが、らしいというのは、どうしたら入国できるのか示されていないためでもある。そんな状態なので、政府高官派遣してくれる国が少ないのも分かる。しかし、法務大臣による記者会見によれば、以下の措置が取られるようである

国連職員海外から来場参加する代表団には,出国前72時間以内のPC検査などの通常の水際措置に加え,専用シャトルバスによる移動,来日参加者用に借り上げた宿舎への宿泊,用務以外での外出禁止などの行動制限に従っていただきます。」

http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00171.html

どこの国から来るのか?

上記記者会見概要を見ても、海外とはどこから来るのかまったく触れられていない。質問した記者はいなかったのだろうか。聞いても教えてもらえなかったかもしれないが。

京都市は緊急事態宣言中では?

京都市のある京都府は2021年1月14日から緊急事態宣言が発出されており、当初は2月7日までの予定だったが、これは3月7日まで延期されている。この通りであれば、緊急事態宣言中又は解除後直ちに海外から参加者来日して国際会議が開催されるということになる。最近の動きとして大阪府は今月いっぱいでの解除を国に要請するとしており、これは京都府と兵庫県と共同で行うとされる。2月末で宣言が解除されるなら、コロナとはいえ多少は外国人を受け入れやすくなるかもしれない。知らんけど。

https://news.yahoo.co.jp/articles/4a5de3859992756a99bd0d6c10b591fbd0d43da4

会食はどうなるのか

国際会議といえば、議長国主催のレセプションは付き物である。というか、基本的には国際儀礼としてあるものである日本では、ここぞとばかりに和食アピールしたり、レセプションの合間には和をイメージした出し物(和太鼓演奏などのアトラクション)を披露するのが常であるが、会食したり、アトラクションを見て一堂に盛り上がるのは感染リスクが高い行為である。まず、立食形式実施するのは難しいだろう。どのように開催されるのか、あるいはされないのか。

なお、公式ホームページ食事会のページでは、「現在調整中」とされる。

http://www.moj.go.jp/KYOTOCONGRESS2020/programme/dinners.html

そのほか、おもてなしとして、生花や琴の演奏お茶が楽しめるらしい。

外国から10カ国しか来日する見込みがないのに、和をこんなに推し意味があるのだろうか、とは言ってはいけないんだろう。)

オンラインではだめなのか

おそらくこの点が一番問われるのではないかそもそも国連会議であるのだから本来国連に加盟しているすべての国が代表団を参加させるところ、10カ国しか来日しないとされている。つまりほとんどの国は来日せずにオンラインで参加する。法務大臣記者会見より。「京都コングレスは,オンラインテレビ会議システム活用して,来場参加とオンライン参加を組み合わせたハイブリッド方式で開催されます。」

来場参加にこだわる理由不明だが、安全来日できるなら、来場してもらうに越したことはないだろうが、緊急事態宣言が発出されていることが見込まれる期間であることを考慮すると、適切なのだろうかという疑問は沸く。

今でなければならないのか

コロナによる感染もっと落ち着いてから、あるいは国内外ワクチンが行き届いてからはいけないのか。Wikipediaより。「国連犯罪防止刑事司法会議通称コングレス)は、5年ごとに開催される犯罪防止・刑事司法分野における国際会議。」

5年ごとの開催が決まっているのかもしれないが、もともと2020年開催だったのが、すでに2021年になっているので、どこまで厳格なものなのだろうか。

具体的な成果はなにか

Yahoo!ニュースより。「「持続可能な開発のための2030アジェンダ(行動計画)」を国連が採択してから初の開催となり、刑事司法分野で各国の行動指針となる「京都宣言」を採択する。」

https://news.yahoo.co.jp/articles/432989814f111f621a42713b7fdc0b28ebfae08d

法務大臣記者会見より。「京都コングレス開会式は,3月7日に行われ,その後のハイレベルセグメントで,京都コングレスの成果文書となる「京都宣言」が採択されるとともに,国連事務総長や各国代表によるステートメントなどが予定されています

 京都コングレスでは,このような全体会合のみならず,ワークショップやサイドイベントが開催され,犯罪と戦うための国際協調,官民連携による再犯防止の取組のほか,コロナ禍の影響がとりわけ深刻な途上国刑事司法機関への支援コロナ禍が世界刑事司法に与えた影響やこれへの対処策などについて,一層踏み込んだ議論が行われます。」

まり、今後の刑事司法分野において国連加盟国が採ることが期待される指針が京都の名を冠する宣言には盛り込まれ、それを日本から発信する名誉が残る、と言える。会議中には刑事司法の実務者による研究会なども行われ、テーマごとに各国の最新の取り組みが議論される。

参加したいんだけど?

来場参加もできるかもしれないけど、PCR検査の事前受検などが求められたりハードルが高そう。

http://www.moj.go.jp/KYOTOCONGRESS2020/participants_info/countermeasure.html

あと、国際会議なので、来場参加等するためにはおそらく事前の登録必要だと思われるが、公式ホームページには特段の記載がない(だめでは?)。国連事務局のページを確認したところ、以下から登録ができるのではないかと思われる(英文

https://indico.un.org/event/1000070/

オンラインで視聴する場合公式ホームページを参照。

http://www.moj.go.jp/KYOTOCONGRESS2020/participants_info/portal_site.html

なんでこんなことをまとめているのか

2週間後に日本国内で開催され、コロナ禍でかつ緊急事態宣言が発出されている中での外国人の来場も見込まれる国際会議なのに、あまり注目されてないようなので気になって調べてみました。いかがでしたか

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