日頃から差別や偏見を撒き散らしているせいで、周囲の人々から何も打ち上げてもらえない
実は中国ハーフだったとか、内部傷害があることだとか、帰国子女だったとか、親戚がヤクザだったとか、今は息子が中耳炎で通院してるとか、週末はジャニーズのコンサートを見ただとか、家族旅行でどこにいくかとか、あの映画が好き、あの女優が好き、あの作家が好きーーーそういうあらゆる話をして貰えない
プライベートはひた隠しにされる
日頃から全てをdisり、差別するような奴にうっかりバレようものなら何を言われるかわかったものじゃないからだ
みんな違ってみんないいとは思わない
みんな違ってどうでもいいとも思わない
みんな違うことにも気づかない
仮面の下の顔を見せてもらえることはない
言葉は交わしても心は交わしてもらえない
仮面を被らない人と接したことがないから大きな主語しか使えない
誰も彼も皆、誰でもない。特別ではない。ただの他人。ただの背景。解像度の低いぼやけた人の群れ
愛すこともない、愛されることもない
そうして1人、偏見に殺される