2021-01-26

『うっせえわ』への批判が増えてきた

筆者は20代半ば、いつになったら名実共に大人になれるかと思案したりはするものの、まかり間違っても子供を名乗れるような歳ではない。

うっせぇわ/Ado https://youtu.be/Qp3b-RXtz4w

Adoの勢いは止まることなく、17歳最後の日である10月23日メジャーデビュー曲「うっせぇわ」を発表。楽曲を手がけたのは、Adoカバーしていた「邪魔」、「馬鹿」などでも知られる、2020年最も躍進したボーカロイドプロデューサー・syudou。Adoハイテンションかつナイフのように尖りまくったボーカリゼーションによって、毒っ気ある低音から耳を突き刺すハイトーンまで歌声自在に使い分け、鬼気迫る迫力で圧巻の歌唱を聴かせてくれた。意外にもチェッカーズPsysalia Psysalis Psyche彷彿とさせる隠れキャラのようなフレーズを忍ばせる言葉遊びの妙。ど頭から内に秘めた思いを叫ぶ〈正しさとは 愚かさとは それが何か見せつけてやる〉というパンチラインが頭から離れない。強烈なインパクトを持ったこ楽曲は、YouTubeにて2000万回再生突破した(12月24日時点)。

__Ado歌い手としてヒット連発 「うっせぇわ」「レディメイド」…ボカロ音楽J-POP架け橋となるか より引用

(https://www.google.com/amp/s/realsound.jp/2020/12/post-680013.html/amp)

私のオタクTLでは、昨年から各所で流行していたこの曲。

今月半ばくらいまでは、『うっせえわ』、Ado共に賞賛する声の方が目立っていた記憶がある。ファン彼女の曲を好意的に思う層の目にしか留まっていなかった、というのも大きいと思う。

それが、ここ数日でガラリと様変わりした。

ツイッター検索サジェストは「うっせえわ 共感性羞恥」「Ado 嫌い」など否定的もので埋め尽くされ、YouTubeMVコメント欄でも批判、中には中傷に近い発言散見されるようになった。

きっかけは、先日のミュージックステーションへの電話出演だったのではないか。私はそう睨んでいる。

上司母親も、「子供大人になったことがないけど、大人子供だったことがあるんだから、分かるわけないなんて偉そうに」「子供大人を敵視していればいいから楽だよな」と散々な言いようだった。どちらも60近い年齢だ。

常識を押しつけてくる敵__大人を詰って罵って、憂さ晴らしするための歌が、一般の人々に、大人の耳に届いてしまったのだ。ああもハッキリと色濃い悪意を向けられては、大人もいい気はしないのだろう。

そりゃあ、創作物に大して抱く思いは自由だ。頭に浮かぶ感想まではどうしたって妨げられない。

でも別に、18歳の作者の見える場所で、痛い曲とか出来損ないの歌とか言わなくてもよくない???

創作されたものに対して、聞き手がどんな感想を持つの自由だ。第一メジャーデビューした彼女プロミュージシャンなのだから否定的意見も飛んでくるだろうし、必要なら受け止めなければならない。

それでも、作品批判するときには最低限の敬意を持たなければならないと私は思う。作者への敬意を欠いた非難は、もう誹謗中傷となんら変わらないのではないか

とはいえ、私も社会人になって数年経つから、『うっせぇわ』に共感できるとは言い難い。というよりもこの歳になって、『うっせぇわ』に感涙している人間がいたらちょっと驚く。

元々優等生でなかったのもあるが、自分より年上の大人に敵意はそこまでない。というか深い怒りや悲しみという感情自体エネルギー溢れる子供だけのものなような気もする。25を越えると怒ったり悲しんだりする余裕も体力もない。もちろん元気な25歳も30歳もいるのだろうご、少なくとも私は、あなたが思うより健康ではない。

上司の空いたグラスに酒を注ぐのも、焼き鳥を串から外すのも別にどうでもいい。それで人間関係が円滑に回るようになるのなら、ヒステリック拒否するほどのことでもない。

たぶん、大人になったからだ。子供ときは許せなかったのかもしれないが、記憶はだいぶ薄れてしまった。前述したように、私の親世代には「子供大人になったことがないけど、大人子供だったことがあるんだから、分かるわけないなんて偉そうに」語る者もいるのだが、忘れているから分からない、子供気持ちもきっとあるのだろう。

ここからは余談かつ個人的意見にはなるが、『うっせぇわ』の語り手(歌い手主人公?)は中高生でもよかったような気もする。あの語り手は恐らく社会人だと思うのだが、社会人として見たときに少し子供っぽいきらいはある。自分大人に分類されるだろうに、(歳の離れた人間を指しているであろうとはいえ)同じ大人にああまでヘイトを向けているというのは少し幼い、もしくは不自然であるかもしれない。

あの語り手の無敵感も、自分天才豪語する自信も、中高生特有のものに見える。私もかつては自分特別存在だと思っていたが、今では黒歴史だ。凡庸大人自分万歳

秘密基地子供たちが隠れてヒソヒソやっていた大人悪口。突然、外に出て大人の目に触れたから、こんなに燃えしまったのではないか

それがどうした。見て見ぬふりしてやろうぜ。私たち大人だろ。

生意気にも歯向かってくる子供がムカつくのは、容易に想像できる。子供は「大人は分かってない」と喚くが、むしろ子供こそ大人を分かっていない部分もあるだろう。経験していないから。

しかし、『うっせぇわ』は語り手こそ社会人で描かれているか違和感があるけれど、子供の子供による子供のための曲だ。大人MV中傷コメントをしていく必要はない。

こんな記事投稿したら、年上の大人には叩かれ、子供たちからは分かったような顔をするなと言われてしまうのかな。

結論中傷に近い批判をしたいなら検索避けするか2chですべきではないでしょうか。

  • イラっとするほどじゃないけど幼稚な歌だなと思う

    • 「二番煎じ以下の云々かんぬん」がブーメランすぎて聞いてて恥ずかしくなるんだよな・・・

    • ぼくはキライじゃないな。 山本リンダの夢はどこへ行ったのか、みたいな中二感のようなテイストを少し感じる。

  • 個人が受ける印象は解釈論でしかないからどうでもいいが、批判と中傷の違いはわかっているか? 批判は対象の良いところと悪いところを分けて、検討を加えて評価する事。つまり物が...

    • 何か長文でグダグダ書いてるけど、批判と中傷の違いなんて恣意的なモノだろ お前が決めた定義もお前の主観だし

  • うっせえわの歌詞、子どもが考える社会人の苦悩って感じはするよな。自分はそれほど気にならないけど。 あと、単純に歌声が好き。

  • いいねの数とか再生数とか、そういう数字がでかいから凄い!みたいに評価する人が増えたよね 先人たちが必死に見える化を叫んできた結果がこれだよ

  • 「大人を詰って憂さ晴らしをするための歌」という解釈(anond:20210126022247)にはあんまり同意できない。確かにあの歌は攻撃的な歌詞に満ちているけど、その矛先は語り手自身にも向いて...

    • 中高生時代ボカロが大流行していたのを非常に嫌悪していた自分の棘が折れて、漠然と社会を受け入れた悲鳴として、これいい曲だな~~~と刺さっただけにこの解釈が非常にしっくり...

    • anond:20210131202155 概ね納得なのだけど、一つだけ違うなってところが、このadoってヴォーカルの歌があまりにも天才的すぎて 頭の出来が違うので問題はナシ! の一言に圧倒的なまでの納...

      • ああ、そういう「歌い手」と「歌詞内容」のズレは確かにあるわけか。そこは納得するわ。

      • 椎名林檎が出てきた時、小島麻由美のパクリじゃんと言われてたことをふと思い出した

      • もっとついてっ

    • てか歌詞の主人公はすでに社会人で大人よね その時点で「子どもが大人を叱る歌」って解釈は単純におかしい その上で社会人(多分ブラック企業リーマン)の憂さを現役JKが歌ってるっ...

    • 上司に怒られて泣いて恥晒してんのに、この涙は悔し涙だ!怒りの涙なんだ!負けたんじゃない!とかネットでほざく負け犬って感じだよね

    • 出だしの歌詞が似てる(意図してのオマージュ?)「ギザギザハートの子守唄」の方が「ちっちゃい頃から悪ガキ」なせいで色々発散できてたのか「そんなに俺が悪いのか」とちょっと丸い...

    • ちっちゃな頃から優等生 /気づいたら大人になっていた ナイフの様な思考回路 /持ち合わせる訳もなく あれよな ちっちゃなころから悪ガキで 15で不良と呼ばれたよ ナイフみたい...

      • リスペクトだろ 別に今はネットがあるんだし17が知っててもおかしくない

        • そりゃ知っててもおかしかないが 普通リスペクトするなら、チェッカーズの大ファンでぇ、みたいな感じになるけど あんましそんな話も聞かんよね

      • 意外にもチェッカーズやPsysalia Psysalis Psycheを彷彿とさせる隠れキャラのようなフレーズを忍ばせる言葉遊びの妙 みたいなの なんかちげぇよな

    • 2010年代に入って、反抗文化のリバイバルは少し感じるね。 尾崎豊のyoutubeコメントにも、10代がちらほらいる。 前に強盗未遂で捕まった元甲子園優勝校主将も、尾崎の大ファンだったら...

  • サビのうっせえうっせえうっせえわのリズムが絶妙にダサい あとあのMVのキャラの自分、さめてます!表情とか自分がまさにイキリ中高生だった頃を思い出して嫌になるほどムズムズし...

  • うっせーわ

  • 歌詞どうこうよりメロディーが10年前ニコニコ動画で散々聴いたそれで、中高生のころ好きだったものを大人になって触れると幼稚で恥ずかしくなる感覚に似てる。ああいうの給食の時間...

  • 神聖かまってちゃんの方がパンクだったしセンスあった(オッサン並みの感想)

  • ブクマカ共はなにもわかっていない。 おめえらの生暖かい目が気持ち悪いんだ。 「わかるわかる」「若いってこういうこと」「40代おっさんだけど共感する」って思ってる時点でこの曲...

  • 今となっては大人な人間の方が滅多に見かけない希少な存在だからこういうのもうロックじゃなくてポピュラー音楽なんだよ。 斜に構えたお子様な人間の方が多数派で平均的で凡庸な存...

  • Adoはこの曲で初めて知ったので別にどうという気持ちはないんだけど、ひとつ引っかかるのは、この曲作詞作曲してるのはAdoじゃなくてボカロPのsyudouって人なんだよね。 この人は別に女...

    • 歌手選びを間違った感ある 歌詞の自分は大学生くらいなのに歌手が高校生として歌っちゃってるから失敗してる

  • 歓声が若いのでうっせえわも嫌いじゃないです

  • 作った奴の年齢とか関係あるの? とりあえずタイトルだけで不快になるから聞く気しないけど。

  • あれ、一回聞いたらもういいよってなる。 凄いギスギスする

  • https://anond.hatelabo.jp/20210126022247 それが対等ってもんだ。

  • 「うっせえわ」ってなんかちらほら名前を見かけるから歌詞を検索してみたところ社会人でこれはマジなのか?って内容だったけど作者は10代なのね。それなら分かるけど、何で社会人の...

  • 令和の尾崎豊みたいな

  • いやいや増田がうっせえわ。 子どもがいろんな感想もつように 大人がいろんな感想もつのも自由じゃない? 自分の自由を抱きしめて 他人の自由をぶん殴る そんな増田がうっせえわ。

  • 股を開けばそれだけで生きていける性別の不平不満なんて聞かされても薄っぺらすぎて響かんのよな。 切迫感ってものがまるでない。

    • お前だって股開いたら生きていけるぞ 批判するにしても言ってることが薄っぺらすぎて説得力が無い

    • こんなとこで性別の話かよ。曲を聞く時いちいち歌手の性別を気にしてんの?ツイフェミみたいだな(笑) いい歳こいた大人が18歳相手に恥ずかしいと思わんのかね。

  • ボカロと同じくティーン向けの曲だからそもそも大人が批評するのが間違ってる

    • マジそれ 対象年齢が違うんだから、一般的な大人に合わないのは当たり前 アンパンマンとかプリキュアをバカにしてイキってる中高生と同じ匂いがする

  • 何か良くわかんねぇけど、音楽の歌詞にマジレスしてる奴は嫌いだわ 音楽を聴くことなんて酒飲んで酔っ払うのと大差無いんだから、一々マジレスすんなよ

  • 20代後半の自分、この曲共感しまくってる。 自分は中高時代にかなり拗らせた真面目系クズの会社員。 厨二系には共感性羞恥感じるけどこの曲には感じなかったから 全然共感できない人...

  • 「大人と子供の対立構造だから」に持っていきたいんだろうけど 結局模範生徒で現実じゃなんも言えない奴が 自分は天才ですといいつつ Twitterで「うっせぇわ」「口くせぇ」ってパワハ...

  • あの歌に共感してる側も叩く側もかわいいと思うよ? 叩いてる連中も共感性羞恥?=同調おこしてるんだと思うし かわいい若者が歳月の重みで例外なく擦り切れていくんだと思うとうれ...

  • え、これそういう人を皮肉った曲じゃないの MVの最後で銃口向けられてるし

  • いや別に、うっせぇわがダセーって言ってるのは増田の両親みたいなご老人、生意気な子供について腹を立ててる大人ではないんじゃないの。 むしろもっと若い世代でオタクの中高生と...

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