芥川賞を取ったから「推し、燃ゆ」読んでみたんだけど、主人公が学習障害&発達障害による二次障害の軽度鬱状態っぽくて、
部屋を散らかして、忘れ物をして、家族に怒られて、バイトもクビになって、とにかく生活を維持するのに必要な能力が足りてない女子高校生であり、
高校も中退してしまい、父親に「ずっと養っているわけにはいかないんだよね」と言われ、祖母が死んで余った家に一人だけ隔離される悲惨さが印象に残った。
推しという言葉がタイトルに使われているし、若いオタクの生態を活写した小説という捉え方も、まあできなくもないと思う。
実際に推しに動きがあったときにブログを更新するオタクの文体や、女オタク同士のテキスティングにリアリティがある。
というより「あんなノリの界隈もある」といったほうが近いか。「推しがいる女」にも色々いるから。「推し、燃ゆ」主人公のいる界隈がそういうノリかなという感じ。
部外者が書いた感じはしない。部外者による、最初から嘲笑が目的で行われる意地悪な取材でずけずけと踏み荒らす質感ではなく、
その界隈に私的に滞在していてノリがよくわかっている人が、あまりにも内輪になりすぎないように気を付けながら書いたような質感。
「こういう推し方もあります」「ああいうタイプの推し方もあります」「こういうオタク女もいればああいうオタク女もいます」……姿勢はいろいろあるだろうね。
でもオタクとしてのスタンスに興味が持てなかった。なぜかというと「私ってこういうスタンスのオタクです」という自称への印象が消えるくらい主人公の生活が酷すぎた。
能力が低すぎて、それこそ「理解のある彼くん」が登場して親代わりとなって、彼くんが働いて彼女を養いつつ家事も担うなどしないと、最低限の生活すら詰むだろうなっていう弱者女性が、
イケメンの推しを追いかけてCD複数買いして貢いで、でも推しは芸能界を引退して、推しは概念じゃなく「生活していく普通の人間」になることを選んだという事実を突きつけられて、
いやこの人どうするんだろう?という閉塞感が残る。頑張れば成長して生活ができるようになり働けるようにもなるという風に見えなかった。障害だから。
はてなの発達障害界隈は勉強ができたりITスキルが高いからコミュ障でもOKっていう類型があるけど、主人公の場合、勉強も障害かなってくらいできない。
得意なことが推しに対する情熱だけしかないんだよね。いやこの閉塞感よ。
理解ある彼くんは登場しなかったし、主人公が関心を持つようなキラキラしたイケメンは無能を養ったりはしてくれないだろうし。
女に推してもらってお金をもらう立場だから頑張ってキラキラしてるのが芸能人だからね。
あとなんだろうな、主人公にかわいげがないんだよね。助け舟を出してくれる姉に対しても、姉の健常さを妬んでるから、姉を苛立たせるようなことを言う。
まあ障害は本人の責任ではないから仕方がないんだけど。姉を苛立たせてる感じを見ていて、こんな様子だと「彼くん」もあらわれないんじゃないかな?って絶望がある。
すごいのが、このかわいげのなさの描写が地味なところかな。派手だと作り物臭さが強くなる。地味にかわいげがなくて地味に不快、だから生々しいんだよね。
要するに障害のひとつとしてかわいげがなく、共助の輪に自力で入るのが無理そう。公助よろしくコース。
私の背骨はこれだって本人が認識しているくらい真剣な消費行動である「推す」活動だけど、
読後感は、人間にはやっぱり生活を維持するのに必要な能力が足りてないと、家族に負担ばかりかけて普通に嫌われて見捨てられるから駄目なんだなという感想だった。
これが芥川賞とるんだね。文学って、現実で失敗している人に現実逃避する先を与えて、絶望自殺を防止するために生産されていると思ってたよ。
「自分も同じだ」って、生活が詰んでいるオタクが共感して救われたりするのかな?
追記:芥川賞をとるような純文学作品は目的を設定せず書かれているもので、
読者に現実逃避させることなどの目的が明確に設定されているものは商業作品という別枠の小説になるんですね。知りませんでした。
文学って役に立つことを目的としてないんで救いになるものではないんじゃないかな
とりあえず暇つぶしとか、感想を書く理由にはなるね
そうだねー。あと作者が救うつもりで書いてなくても勝手に救われたりとかあるね。
異文化を携えた珍獣が出てきてオヤジとオバハンたちが「これが今の若者なのね」と思い込んで賞を下さったものやで 一般的な若者ちゃうで あれは底辺文学や
一般的な若者とは思ってないよ! アルコール依存症の患者についての小説とかに近いものだと思ってるよ。
大正解!!
文学って、現実で失敗している人に現実逃避する先を与えて、絶望自殺を防止するために生産されていると思ってたよ。 独特な感性だな
芥川賞は純文学の賞だし、純文学は別に救われるためのものじゃないでしょ。 現実逃避先求めてるなら一般娯楽文学読むべきでは。
純文学だったの?知らなかった 「推し」が純文学になる時代になったんだねえ
コンビニ人間も芥川賞だっけか ああいう発達障害ものが流行ってるからまた似たような題材のものを選んだのかも
コンビニ人間は平均的な人間が持っている欲望を持たず共感コミュニティから外れて異端視されるものの 周囲に迷惑はかけないどころかロボットのようによく働く優秀なバイトだったけ...
KKOのおじさんがきちゃう><
そうです、私が
KamioKa ryutarOです
焼き直しとは言ってないよ、ただ「発達障害の女」って所が同じだから同じ所から選んだのかな、ってことで 女を描くのも発達障害も流行ってるしね 純文学とは言え販促のための賞なん...
弱者男性文学なんて昔から山ほどあるからもう手垢つきまくってて新鮮味ない 長年女性キャラクターが弱者男性文学において弱者男性を傷つけたり救ったりする脇役のポジションしか...
内容がすごくわかりやすいから良かった 文章がとても上手
文学って、現実で失敗している人に現実逃避する先を与えて、絶望自殺を防止するために生産されていると思ってたよ。 そもそも芥川先生自身が自殺してるんだから・・・ 文学はそう...
そうだね 純文学はどちらかと言うと自殺する類の人間が書くものだ 文学そのものが人生より上位にある人々のもの
「推し、燃ゆ」も「推すこと」が人生より上位にある様子だったわ 「推すこと」の価値や「文学」の価値を感じ取れない人間にとっては そんなことのために人生(生活とか健康とか幸福...
わー このツリー文学増田っぽーい (注・増田文学とは異なる)
人生より上位のものを設定して神棚に祀る行為が貧者の阿片みあって哀れって解釈が 貧者自身にも普及して逃げ場がないからこそこの世は貧者として産まれた時点で地獄なんだぞ
貧困自体と貧困を招く要因の両方が遺伝するから 貧困児を生産する貧困両親こそ加害者だね
推し燃ゆも商業作品だぞ低能
推しに貢ぐ人って貧乏って印象あるから、 そういった人が読んで「この人よりはマシ」って思うための本かもね
現代で創作にすがる人は貧困、家族運がない、頭が悪い、底辺だってのがスタンダードなんだよねえ
小説が全部娯楽小説じゃないぞ。
言うて現実逃避のための純文学もありうるわけやしそう大差ないで
この増田、柳美里とか植本一子とかの著者自身がめためたになっていく私小説とか読んだらメンタルやられてしまいそう。
文学って、現実で失敗している人に現実逃避する先を与えて、絶望自殺を防止するために生産されていると思ってたよ。 18世紀の小説「若きウェルテルの悩み」は主人公ウェルテルく...
そういう悪影響のある小説って規制できないのかな?
アイドル後追いがあんだから先に芸能から全部やめてくれ
小説に規制できるようになったら、漫画もアニメもコスプレも規制されるようになる。
若者を自殺に追い込んだのと同じ本が若者を自殺から救うこともあるしねえ 一概に規制というのは難しいんじゃないかな
世相としてはばっちりといった感じでは
圧倒的希望ではないけど、最後の「綿棒を拾った」は救いかな
綿棒を拾えずに終わるよりはいいよね。 でも苦しむ、やけをおこす、拾う、苦しむ、やけをおこす、拾う、っていうのは繰り返されるんだろうなっていうしんどさがある。
イマドキのフィクション本が好きで読んでるのなんて人生行き詰まってる人だけなんだろうから傷舐め合って喜ぶのにちょうど良いんじゃないかな〜
ちなみに最年少で芥川賞をとった金原ひとみはリスカを繰り返す中学生だったけど親は大学でゼミもってるし芥川賞受賞後は担当編集と結婚してんだよな まあ女ってそういうもんだよね
そこまで大袈裟に可哀想なことに気付いちゃった!と増田に書くまでもなく、そんなのはオタクあるあるなスペックだよ 実家が太くない場合、風俗でオタ資金稼ぐようになります かなし...