2020-12-25

4℃の思い出

何度かホッテントリ4℃記事があり、その度に、自分過去を思い出す。

話題になっているのはCanal4℃のことらしいが、それはどうでも良い。

特にオチもなく、びっくりするような話もないので読む人はあまり期待するな。

 

なぜ思い出すかというと、結婚指輪婚約指輪を買ったブランドからである。遠い昔だが何年前かは言わない。

結婚約束したのは、今から思っても大好きだったからとかそんなことじゃない。

からなかったのだ。

こればっかりはどう説明して良いのか本当にわからない。

3年ほど付き合い、私も彼女も適齢期というか、結婚を考えざるを得なかったというか、惰性と言えば惰性でもあるが、特に悩んだわけでもない。

ごくごくよくあるように、お互いの家族相手を紹介し、私は彼女出身地まで出向いて相手の親に挨拶をし、といったどこにでもある普通しか言いようのない流れ。

プロポーズとかはあまりよく覚えていないが、別に何の雰囲気もない車の中で、

「俺でいいか?」

と言ったら

「うん」

と答えてもらっただけである

ただ、彼女は私にとっては面白かった。

怒ると、ドライブ中でも車から降りて、自分で歩いてどこからでも帰って行く。

こちらはそれでも心配から、こっそりつけるのだけど、彼女絶対に振り返ったりなんかしない。

一度は、十キロくらいはあるかと思う道のりをバス停まで歩いていった。全然違う方向のバスに乗ったのに、彼女は気にしてる様子もなく、無事に自宅に辿り着いていた。

あるいは、待ち合わせで渋滞に巻き込まれた私は十分遅れてしまった。

すると、彼女は待っていたものの、激おこだった。

いくら説明しても納得しないのでだんだん腹が立ってきた私ととうとう喧嘩になった。

その日は彼女誕生日だった。

馬鹿馬鹿しいと思いつつ、でかいクマぬいぐるみプレゼントしようと後部座席に積んであったが、喜ばせようと思ってたのに台無しだった。

そして、喧嘩になっていたので私は車をそのまま彼女の自宅そばまで走らせ、

「ともかくこれを持って帰れ!」

と無理矢理でかいクマぬいぐるみを持たせたが、彼女は持ち帰るふりをして、私の目から見えなくなると粗大ゴミ置き場に捨ててしまった。

行動が見えていたので、私はそのぬいぐるみ粗大ゴミ置き場から撤収自分の車まで運び自宅へ持ち帰った。

すると、彼女から連絡があり、また怒っていた。

「どうしてぬいぐるみを持って帰ったの!? 捨てたんじゃなく、他に行くところがあったからあそこに置いていただけだ!」

みたいに、予定が狂ったからと、本当に激おこ

そんな風に、喧嘩もよくした。

 

思い出した。

一つだけ彼女結婚した理由があった。

彼女は三人姉妹末っ子だった。

そして、三人とも私の地元である都会に出てきた。

とても仲の良い三人姉妹だとは聞いていた。

一番上のお姉さんは既に結婚して子供もいた。

真ん中のお姉さんは、看護師をしており、一番頼りになると彼女が言っていた。

だが、その真ん中のお姉さんが、癌になった。

私が知り合った時には癌と診断されたばかりだったが、進行が早く一年も経つと全身のあちこち転移し、末期になってしまった。

数回、私もお見舞いに行ったが、その度に丁寧に挨拶してくれたけど、会う度に痩せているので見るに耐えなかった。

そして、そのお姉さんと最後に会った時に、

「妹をよろしくお願いします」

と深々とお辞儀をされたのだ。

その一週間後に亡くなった。

彼女と急いで病院に向かうと、ちょうど医師心臓マッサージをしているタイミングだった。

お姉さんのベッドのそばで泣き崩れる彼女そばにずっといてやりたかったが、彼女は帰って欲しいと懇願してきたので私は彼女病院に置いてその場を立ち去った。

多分、その帰り道だと思う、彼女結婚しようと思ったのは。

 

そして数ヶ月後、彼女が「あのクマぬいぐるみどこで買ったの?」と何かの拍子に聞いてきたので、たまたま近くにいたので、その玩具さんまで二人で歩いた。

そこは、同じ地元なら誰もが知っている有名な百貨店のある場所

ふと思いついただけだった、

婚約指輪、そろそろ買わなきゃな」

と。

でも二人とも、貴金属ブランドなんてよく知らないものから、その百貨店をウロウロあっちを見たりこっちを見たり、よく分からなかった。

たまたま彼女

「アレなんて読むの?」

と指さした先が4℃だった。

店員の人に、「なんて読むんですか?」と彼女は素で訊いたので、隣にいた私は少し恥ずかしい気がしたのだけど、店員

「よんどしー、です」

と言ったので彼女

「そのままか」と笑った。

それがなぜだか面白くて、私は腹を抱えてその場で笑った。

確か、結婚指輪婚約指輪で50万もしなかったとは思うが、金額は覚えていない。

 

今はもう、結婚指輪ははめていないが別に離婚したわけでもない。一度外れなくなって大騒ぎしたのではめるのをやめただけである

婚約指輪行方は知らない。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん