2020-11-03

住民投票を終えて

あらゆるSNSアカウントで賛成/反対を明言せず、賛成記事反対記事中立寄りの記事や発信をシェアするだけにとどまっていた。

正直私が大阪市民だと思っていたフォロワーあんまり居ないんじゃないだろうか(大阪在住とは言ってるが市までは入れてないので)。

終わって、「市民の分断は起きてないよ^^」という能天気な連中の発言を見つつ、ちょっと気持ち的には落ち着いたからこの数週間――いや、もっとから思っていたことを書きなぐりたい。あんまり賛成/反対関係いかなぁ。透けないように気を付けたい。

私はSNSというかTwitterにおいて、トレンドにいわゆるデモタグが入ってること嫌いだ。

これは賛成派も反対派も度々あった。終盤はずっと反対のタグがあったかな?まあいずれにしても、ああいうのは本当に好きじゃない。

あれの中身見てろくなこと言ってる奴がほぼいない。でもあいつらはしきりに都構想・住民投票維新というワードを入れてるので普通にツイート検索をすると絶対に入って来る。本当に邪魔だった。

私は選挙住民投票といった政治参加するにあたって、努めて感情的意見は取らないようにしている。でも多くの有権者はそうでもないのかな。まあでもお互いに「お前たちは感情論で何も考えてない!」と「バカ」「アホ」「頭悪い」などと罵り合ってるの見るのはちょっと面白かった。いやどっちも感情論だ……。でも都構想に向けての動きがあるたびにこういうことは何度か起こってたな。

告示から反対一派の「大阪市が無くなる!」といった主張の街宣、ポスターやチラシを至る所で見かけたが、住民郷土愛といった感情に訴えかけて一体どうするんだ、という気持ちになる。一方で賛成一派も「あの二重行政暗黒時代に戻っていいのか!」と言い、反対派は既得権益亡者だと愚弄する。いや、仮にそういうのが混ざっていたとして、大阪市民の3割も居ると思ってるんだろうか。精々1割にも満たないと思うんだけど……。

とにかく私がTwitter上の議論を見て受けた印象は「賛成派と反対派の泥仕合」。もう議論にもなってない、醜いやり取りの応酬しかない。

でも本当に深刻なのは住民投票から夜明けて昨日、まあまあな言いがかりで反対派を愚弄するような発言散見されること。インターネットコミュニティが発展した現代において、議論が起こると必ずと言っていいほど「当事者でない者」が紛れ込む。今回の場合当事者は「大阪府民」であり、そのうち大阪市廃止特別区設置にかかる住民投票有権者は「大阪市民」である。それ以外の人が言う意見も理にかなったものもあるし、それこそ当事者でないからこそ中立的な意見を発する人も居た。でも意見とは別に自分が賛成派だから、あるいは反対派だから、で他方を口汚く罵るような外野も多かった。そして今もそうだ。

どちらの立場であっても、大半の人は真剣に考えた。ふらふらと前回は賛成に入れたし今回は反対!みたいな適当かまして入れた人なんか、まあ居ないとは言わないけど、極一部でしょ、そんな雑な投票の仕方したの。賛成派は反対に入れたお前らが責任を取れだのなんだの言ってるけど、そもそも有権者は投じた答えに責任持ってるんだから真剣に考えていた人たちはそんなこと言われなくてもわかってるだろう。

自民共産れいわの感情論に流された愚か者の反対派、みたいなのも見かけたけど、少なくとも私の友人の中には、真剣に考えた末、ああいう連中と一緒にされたくなくて反対に投じてることをSNSなどで言わなかった人も居る。配布された冊子もリーフレットも、提示されているものは読み込んで、それでも今回「賛成できない」と判断した人が確かにいる。

でも逆に、断固として賛成の立場に立っていた友人も居るこの施策について立場を決めかねている知人友人と意見交換していた。彼ら彼女らがどちらに投じたかは聞いていないみたいだが、一票でも賛成に入れてくれた人がいたらそれでいいと言っていた。悔しがってたけど、僅差だったからこその課題を見つめて、近いうちに来るだろう市長選に向けて、改めて行動するようだった。

私も友人たちも20代

どちらの立場にせよ、真剣に投じた一票だ。真剣じゃない人も居たかもしれないけど、それも合わせてほぼ半々になった。住民投票に向けて自分意見を発しながら活動していた人も居れば、反対派、あるいは賛成派両陣営の一部過激言動をとる人達と一緒にされたくなくて、あるいは親兄弟会社上司同僚に難色を示されたくなくて、友人間しか意見を表明していない人も居る。私も後者で、今でも家族がどちらに投じたのかは知らない。勤め先が市外のそんなに大きくない会社大阪市民も私だけなので、会社でも話はするものの最終的にどちらに入れたかは言わずにいる。

私たちの友人関係が決裂することはなかったけれど、それは狭い世界議論を交わしたり、元々の信頼関係があってこその結果だろう。どちらの意見も腑に落ちたり、それは違うだろうと思ったり、自分と違う意見を持つ者が敵というわけではないという証左だな、と改めて感じた。互いに大阪未来真剣に考えようと努めていたからもある。でもそれが何百人、何千人になり、大阪市民三百万人足らずにまで膨れ上がれば、こうはならない。間違いなく、市民の内心で分断は始まってる。前回の住民投票でも南北問題として取り上げられましたが、下町が残り人口の多い市南部が反対派多数、発展の中心で子育て世代がより多く住む市北部の賛成派多数。恐らくここは一生分かり合えず、議論することがそもそも望み薄。これは分断ではないのだろうか。

私は今回のこの拮抗状態民意が明示されたとは思っていない。ただ反対に投じる人が若干多かった、民意はおよそ半々、それだけ。

まあ、どうにも維新側が「反対派の巣を切り崩す気がない」という印象もあった。本気で切り崩そうとしていれば、人口が多く前回も反対派が多かった地域にもう少し根回しするだろうし、もっとうまい話しの持って行き方もあっただろうに。力不足というより、動き方が微妙だったな、という。

特別区になっていたとしても、未来が「必ず良くなる」なんてことは無くて。それは耳障りがいいだけの言葉のように思う。未来をよくする第一歩が都構想であるはずが、都構想はゴールのように見える。もちろんそうじゃないことは分かっていても、都構想が実現したら完成!って、空気もなんとなくある。

でもそれに対抗する野党自民共産れいわがやっていたことは市民を煽ることでしかなかったな、と。大阪市が無くなることばかり。否決されたあとの政治が直結しない。二重行政問題は今ない、と言いながら、じゃあ今度自分たちが市長あるいは知事の座に就いた際、協力していかなければならない相手ときちんと協力できるのか?例えば自民擁立市長吉村知事と手を取り合っていけるのか?それが見えてこないよね。

反対派は別に自民支持者でも何でもないと思う。恐らくだけど次も市長自民擁立候補にならないだろうし、また維新擁立候補になるんじゃないかなぁ。そんな気がする。私の周囲でも、賛成に入れてる人は普段から維新に入れてる人だけど、反対に入れてる人は別に自民に入れてるわけでもなく、共産れいわにだけは死んでも入れたくねえなって言ってるぐらい。反対に入れた維新支持者も居るぐらいだし、反対派は本当に一枚岩じゃない。市長選知事選は岩のでかい方が勝つ。そしてそもそも支持層が盤石な維新の方が首長選挙では強いだろう。賛成派は「住民投票には否を突き付けておきながら!」と不満を言うだろうが。

しかしまあ、5年前の住民投票が終わった夜から今日まで思い返してると、個人的にはここにしか至らない。

勝つまでやる、はおかしいからな。

なので三度目の正直とか夢見てる賛成派は一旦冷静になってほしいし、二度あることは三度あるって反対派がバカにするのもそういう煽りは止めろと思いつつ、まあ気持ちはわかるな、と思う。

でも今後別の形で都構想を押し進めようとする第三勢力が現れないとも限らないし、それが5年後10年後かはわからない。その時はまた住民投票することがあるかもしれない。

でも維新は案を根本的に変えないならもうするなよって思ってしまう。それは政治責任果たしてない。

勝つまでやるにあたって次もたった10,000票差だったら?見た目的には誤差の範囲じゃん。民意は変わってないと同義。それでいいのか?本当に実現したい意志を継ぐ者が現れたとしたら、今度こそ大勝して市民ほとんどは納得してる、という状況で住民投票突入しないと意味がないと思う。

正直結果見てもやっぱりすっきりしなかった。どうしようもないよ。

終わってみて2日じゃ何も世界は変わらない。特別区設置が可決されていたとしても今日この時間はこんな風に所感を考えていただろうと思う。いつか、私はあの時こう思ったからこっちに投じた、と胸を張って言えるようになりたいです。

まれも育ちのほとんども大阪でない、それでもいろんなことを見て考えて投じた有権者独り言

  • いっそのこと、大阪市の北側の新大阪や梅田、心斎橋、上本町の近辺だけでも大阪市から独立してもいいと思うよ。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん