2020-10-26

割り算の定義は掛け算の逆演算。それ以上の何でもない

数学ゾンビだとかなんとかで話題になってたけど、皆何の話をしているんだろうって感じ。

まず定義意味をごっちゃにしている人が目立つ。

割り算(除法)の数学上の定義は、掛け算(乗法)の逆演算だ。それでしかない。

何々を何個ずつに分けるとか、何が何から何回引けるとか、そういうのは定義ではない。解釈意味付け)のひとつだ。

ここはなぜ誰もはっきりさせないのだろう?

そして、数学抽象を扱う学問だという言葉敷衍しすぎて、二種類の勘違いをしている人がいる。

一種類目は、最終的には抽象化された世界での操作さえ熟達すればいいとして、意味付けどころか定義理解すら不要とする勘違い

抽象的な世界意味がないと勘違いしてはいけない。

抽象的な世界抽象的な世界のまま、定義定理などの言わんとすることを、身に染みて理解できるようにならなければいけない。

割り算の例で言えば、上で言う、掛け算の逆演算という部分をだ。

二種類目は、数学抽象的な概念だけに興味があるという勘違いだ。

数学抽象世界学問でありながら、同時に、「抽象化」の学問である

物理的な現象記述するためのツールとして発達した数学が、数学それ自体抽象的な世界を築き、その結果が経済学情報工学などにも適用されうる。

事物から抽象抽象世界の中での発展、抽象から事物

このどれもが数学であり、そういう風に力を発揮できるのが、数学けが唯一持っている力なのだ

から抽象的な操作事物的な意味付けをする、解釈・具体化をするというのも、立派な数学の一側面であり、不要と切り捨てるものではない。

これを踏まえて、元記事で「数学ゾンビ」と称されている「意味が分から問題けが解ける状態」、つまり

抽象世界における定義の実感的な理解も、その事物世界への意味付けも習得しておらず、ただ記号操作けが習熟している状態

は、やはり数学という学問理解したことにはならず、可能な限り教育者が改めさせるべき態度であるように思う。

  • 増田の言うのはよくわかるが、もとは小学校の話だから算数の話でしょ 数学の抽象化概念とは関係ないから難しいんだよ

  • 増田の言う事は正しいが、二種類目の勘違いで説明されてる理屈を考えると 具体例があると更なる説明になるな 少し現代の数学でどのような抽象化・具体化が行われてるかの文章書いて...

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