2020-10-07

哲学抽象化言語化学問

これを理解してない奴に哲学を教わった人間が「あんなん俺、幼稚園児のときに気づいてたわーかーっ俺が歴史に残るべきだわー」とか抜かしてるのを聞くと本当にキッツい国になったなあってね。

あのな、中身は誰でも思いつくんだよ。それを後世の人間がサッと聞いてすぐに「あんなん」と言えるぐらいのレベルでスーッって頭に入るような表現をしたのが凄いわけよ。

「赤という言葉がない世界で赤という言葉発明しなさい」みたいな感じかな?

いや、「ゼロ発見」に近いと言ったほうが分かるな。うん、こっちで行くわ。ゼロという概念のものはみんな漠然と半分はわかってるんだよ。でも、それに名前を与え、定義を固め、その概念を完成させた上で無駄なくパッケージングして人類末永く共有できるレベルにまでしたのが凄いわけよ。これが発明な訳よな。発明ってのは、世界最初にその発想にたどり着くことって思われがちだが少し違っててな、皆が使えるような形で提供した奴らの中で運が良かった奴のものなんよな。(この辺はまた別の話やから割愛するけど)とにかく、みんなが使いやすい形になつてることが発明の条件なんだ。

哲学ってのは、発見って言葉が使われがちだけど、これはちょっと乱暴な言い方というか、若干界隈の方言が入ってて、一般的用法だと発明って表現使ったほうがしっくりくるパターンが多いんよ。コギト・エルゴスムとかイデアとか、こうやってワシが適当言葉をいうだけで、中身知ってたら意味が頭に浮かぶやろ?これが哲学的な概念発明なんだな。言葉を作ったのでも、名前を当てはめたのでもなく、概念発明したんよ。

その概念について、前々から薄々そういうのがあるって気づいてても、それを皆が使いやすパッケージング出来てないならそれはまだ発明とは言えない。そして、その思いつくのと発明するのとでは間にスッゲー広くて深い谷間が広がってんのな。まさに谷間よ。降りていくのもしんどい、進むにも真っ暗、登り直すのは更にキッツい、長居すれば気が狂いそうになる。そこを乗り越えてきたのが凄いんだな。その谷間の近くで皆があれこれ頑張った末に橋までかかった状態でそれ渡って「こんだけ?」とか言ってもしゃーない。その辺をなー、上手く教えられる人の下で哲学は学んでほしいんだがなー。

まあ、大抵の中学高校だと哲学なんて社会科国語のおまけ科目だもんなー。片手までやってる人に多くを求められんのはしゃーなしではあるわ。

つらたん

  • 哲学じゃなくて学問一般の特徴なのでは、抽象、言語化って。ある現象に名前を付けて他と区別する。哲学発祥かもしれんけど、固有ではないから説得力なし

  • フランスみたいにセンター試験(っぽいフランスの共通試験のなにか)で1科目要求されて高校で必修になるとかしないとそこまで教えるのは無理っす

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん