2020-09-29

舞台文豪アルケミスト〜綴リ人ノ輪唱〜に絶望した話。

舞台文豪アルケミスト〜綴リ人ノ輪唱〜に絶望した話。

これは『文豪アルケミスト』(以下文アル)(「文アルって何?」という人の為に細かに説明するほどの気力はありません。すみません)というゲームユーザーが、その2.5次元舞台(以下文劇)に深く絶望し、ゲーム共々辞めるに至った話です。

この日記上記舞台ネタバレを含んでおり、内容もネガティブものしか無いので、未観劇の人は読まない事をお勧めします。


文豪アルケミスト原作ゲームが好きで、1と2を観劇し、とても素晴らしい舞台だと思い、今回の第三弾もチケットを購入しました。

京都劇場での初演のチケットをあらかじめ購入し、東京初日公演インターネット配信観劇しました。

その内容の酷さに、京都公演は観に行きませんでした。

1と2が素晴らしかっただけに、あまりにも失望しました。

役者さん達の演技は今回もクオリティが高く、作品真摯に向き合われている姿勢が見えてとても素晴らしかったです。

酷かったのは脚本及び世界観監修です。

文豪達が為す術もなく殺されていくストーリー文学が、思想大勢主義に潰されて、個が殺されていく世界

それはきっと自分達の文学を守る為に戦う文豪達が立ち向かうからこそ意義があると、創作をする全ての創作者達の強い想いというもの表現する意味を込めて作られた話なのだろうな、と思いました。

しかし、それは本当に実在する文豪達を元にしたキャラクター達を悪戯に殺してまでやり通す話でしたか

私は原作文豪アルケミストというゲームがとても好きでした。

元々キャラクターデザイン世界観声優さんが好きで始めたゲームでしたが、自分アルケミスト司書であるという立ち位置もとても好きでした。

第一回公演の余計者の哀歌では、自分がいつもプレイしているゲーム世界の中に実際に飛び込んだような没入感、自分ゲームプレイヤーである事がとても嬉しく、誇らしくも思えるような素晴らしい脚本だったと思います

今回の公演ではそれが覆され、否定された気分になりました。

悪役であったアルケミスト・館長の背景も詳しく語られないまま、アルケミストが悪であると、アルケミスト文豪が戦い、敗北させられる所を見せつけられ、没した後の文豪は転生し、余計者の哀歌と異端者の円舞の世界線に繋がるという展開は、希望である描写だったのでしょうが、私にはそれが絶望を乗り越えて立ち向かう文豪達の物語にはどうしても見えませんでした。

文豪達が死ぬ描写も、ゲーム内の「絶筆」という描写も使われず、ただただ「没」という悪趣味垂れ幕演出

文豪達が時に排除され、転生し、苦しみながら戦い続ける事が文豪達の運命である公式が言うのであれば、それはあまりにも文豪達を愛していたいちユーザーとしてはとてもついて行ける内容ではありませんでした。

愛おしく、大好きなキャラクター文豪達が悪戯に殺され、身勝手エンタメの「駒」として使われているようにしか思えませんでした。

史実があり、実在した文豪モデルにしたキャラクター作品の中でも殺して、神にでもなったつもりなのかと思いました。

コロナ禍で世界中が大変で、気分が沈んでいるこの時期だからこそ、私はもっと違う形での希望物語を観たかった。

余計者ノ哀歌や異端者ノ円舞のような、問題がキチンと作品内で完結される、大団円を観たかった。

今回の作品が、前回、前々回の作品へ繋がる前日譚と言うのであれば、それは前回、前々回の作品に対して泥を塗るようなものだと思いました。

それほどに今回の脚本はあまりにも稚拙で、言葉足らずだと思ったのです。

脚本担当されているなるせゆうせいさんの2.5次元舞台脚本がとても好きだったので、なるせさんに何かあったのではないか心配する程です。

舞台装置役者さん方の事は本当に素晴らしいと思っているので、今後のより良いご活躍を心よりお祈りする所ですし、第四弾があるのであればそれは喜ばしい事だと思いますが、私は二度と観に行きません。

公演お疲れ様でした。長々と失礼いたしました。

…と、ここまでが実際にアンケート入力し、送信した内容。

そもそも原作ゲームも、近年剽窃問題クリエイターさんの作品をパクった上で公式から謝罪も無し、終いには「デザインを頂戴しました」と書いてしまうような杜撰を超える対応をしていたのがずっと心に引っかかっていたのを、「でもキャラクター好きなのに変わりないしな」「でも舞台は最高だもんな」で自分を誤魔化し誤魔化し楽しんでいたのですが、今回の舞台で「あーこの製作陣は実在した文豪モデルにしているにも関わらずそのキャラクター自分達のエンタメ()の都合で悪戯に殺すような人達なんだな」と感じ、その物語の内容に対してTwitterの文アル経由で繋がったフォロワーが「地獄だった!」「最高!」「感謝感謝圧倒的感謝!」と言っているような意見しか見ないのも違和感を感じてしまい、自分文豪アルケミストというコンテンツ、そのユーザーとしての相違が大きくなってしまったと思い、離れるに至ったのです。

「周りの人たちが楽しんでいる中、楽しめなかった自分に拗ねているだけ」と言われたら、そうなのかもしれない。

自分無意識下ではずっと辞める理由を、決定打を探していたのかもしれない。

でも、私が文アルに感じた違和感は嘘ではないし、これもとあるユーザー意見だと思って貰えたら嬉しい。

世界観キャラクター自分アルケミストという立ち位置の設定が本当に好きでした。

キャラクターは今でも好きです。

けれど、公式が「これが公式の答えです!!」と言って地獄()を出してくるのなら、私はもうそれを飲み込めない。

文豪という存在を通じて、自分に新しい世界や繋がりを作ってくれた文アルには本当に感謝しています

感謝しているけれど、もっと好きでいたかったけれど、もう盲目的に好きとは言えない。

長々とお気持ちを書き連ねましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

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