2020-09-26

りんご音楽祭を2時間で退場した話

目の前の光景2020年のものとは思えなかった。

「これはダメだ……」と思わず声が漏れしまった。



毎年、長野県松本市で開かれる野外音楽フェスが「りんご音楽祭」だ。

市内のアルプス公園で数十組のアーティストを集めて開かれるこのフェスは、仕事松本に転勤が決まってから参加を楽しみにしていたイベントの一つだった。

今年はコロナ禍で開催されないと思っていたけれど、松本市とも協議の上で各種感染症対策をすることで開催に漕ぎ着けたらしい。

そのため、チケット長野県内でしか売られず、入場者も1日5000人から1000人まで減らしながら開催するという。

長野県近辺の人が集まるという前提で、しっかりと感染対策が取られているならば、そこまで不安にならずに参加できるだろう……と考え、チケットを2日分通しで購入したのが先々週の話。



そして開催日の本日9月26日、朝から浮かれた気分でアルプス公園まで足を運んだ。

久々のオフラインライブがあまりに楽しみで、チケットを買ってから今日まで仕事で辛いことがあっても頑張れてきた。

この状況になってから半年以上ライブを楽しむことができなかったので、感染症対策制限があったとしても、できる限り楽しみたいと強く思っていた。

そして辿り着いた入場ゲート。チケットをもぎられたのも半年以上ぶりでもはや懐かしさを感じるくらいだった。

リストバンド自分で付ける方式に変わっていた。これも接触を減らす工夫なのだろう。

その後、安定感二酸化塩素ミストシャワーを浴びせられたことには軽く違和感を覚えたけれど、楽しみにしていたフェスを目の前にしているので気にしている暇はなかった。



はじめにメイン会場の「そばステージ」に向かった。

久々に見るステージは眩しすぎて、演者と目が合いそうになると気恥ずかしくなって目を逸らしてしまう。こんな感覚は初めてライブに行ったとき以来かもしれない。

ほどほどに人との距離も離れているから、コロナ前のように圧縮されずにステージに集中できて前よりも良いかもしれないとさえ思えた。

演者の方もしばらく有観客でライブができていないのでかなり気合が入っていて、気迫が感じられる良いステージだった。



続けてサブ会場の「りんごステージ」にも向かった。

メイン会場と比べて人が密集していて軽く緊張感を覚える。手を伸ばせば確実に3〜4人の体に当たるであろうくらいの密度で、ソーシャルディスタンスが守られているとは言い難かった。

マスクを外した人々もちらほら目に入る。

特にサングラスをした人がマスクを外している様子が目立った。サングラスが曇るのを嫌がってつけていないのかもしれない。

演奏が始まると状況はより悪化する。

ステージ前では演奏に合わせてモッシュリフトをする人がいて、ぎゅうぎゅうに密集していた。観客がいるエリアを走り回る演者もいた。さすがこれはまずいだろうと思えた。

さらにまずいと思ったのは、運営者がこれを止める様子がなかったことだ。

最近の有観客ライブでは椅子を置いて観客の位置間隔を調整したり、声出しが禁止されていたりするなど、運営側で感染症対策が厳しく取られていることも多い。それが甘かった。

目の前の光景2020年のものとは思えなかった。

「これはダメだ……」と思わず声が漏れしまった。

クラスター感染がいつ起こってもおかしくないのではないかと思えた。



まだサブ会場で見たい演者もいたけれど、さすがに状況が厳しいのでメイン会場に戻った。

メイン会場は朝よりも人が増えていた。

マスクをしないで大声で話すサングラスの人、マスクを下げたまま人と話しながらビールを飲む人、食事を購入するための行列など、どれも感染症が広がらないように対策が取れているとは言えない状況だった。

心拍数が上がり、ジリジリと気分が悪くなってきた。



結局、入場から2時間ほどで会場を出てしまった。

夜までステージがあったのに、あんなに楽しみにしていたのに、仕事で辛くても頑張れたのに、会場に出たあとに残ったのは感染不安だけだった。

タクシーで山を下りながらTwitter検索すると、どうやら観客は長野県近辺の人たちだけではなかったらしい。

関東を中心に全国各地から遠征している様子が見られた。

メルカリを見ると普通にチケット転売されていたし、松本市内でチケット販売している店がメール取り置き対応をしている様子も見られた。

そもそも長野県近辺の人が集まるという前提」という認識からして違っていたのかもしれないと気付いて、体から力が抜けてしまった。



このりんご音楽祭、明日が2日目。

恐らく様子は今日とさほど変わらないだろう。2日分のチケットを買ったけれど、このままでは足を運ぶことはできない。

楽しみにしていただけにつらい。

  • 読んでて悲しくなる

  • やっぱり田舎者は関東は汚染されているという認識なんだな

  • 普通そうなるよね。観客というより運営が浅はかなんだと思うわ。 ハロプロのバラード曲に限定するライブってのは、最初は突飛に思えたけど先見の明があったのかも。

  • もうちょっと軽いところからならしていかないと

  • コロナ対策としてステージ数減らしてるのは草だがアホな客が多いだけだろ

  • 学生上がりのDJか何かが代表で、いま音楽イベントで感染出したら業界全体に悪影響があるって解らないんだと思う。その人もマスクしていない客の写真をtwitterにあげていてある種の運...

  • 長野県近辺の人が集まったところでウイルス対策リテラシーが高いとも限らず、かといってオンライン開催で妥協しても、フジロック然り「開催地に行く」ことに意味があるのがフェス...

  • コロナはただのかぜと分かっているいい事例だ。こういったイベントを増やしていくことが望まれる。 さすが長野県は違うな。

  • 空行が多いのはソーシャルディスタンスを意識しているためなのか

  • 主催者ではなくあなたの精神の問題だと自覚しているのであれば、有意義なレポートだと思うけど。

    • それ 「自分の心が弱かっただけやんけ!」って感想しかなかった

  • 嫌い嫌い 導入のアオリみたいなのあざとすぎて嫌い

  • TOKYO 狂った街 いつからだろう 失くしたPASSION まで読んだ

  • ガキのお遊戯会みたいに小っ恥ずかしくて見てられないって意味かと思ったよ 盛り上がったなら良かったじゃん 何個もある理想の全てを手に入れるのは無理だよ

  • 他人が感染対策せずにはしゃいでるのとか気にせずに、自分はきっちりとマスクして楽しめばよかっただけでは? もちろん手洗いうがいを忘れずに。

  • 言いたいことはわかるけど書き方が臭すぎ

  • めちゃくちゃ楽しそう!

  • 田舎モンは繊細過ぎる。 https://www.twitch.tv/showsuzuki 東京のクラブでは普通に観客入れて密でライブやってる。 (検温、マスク、cocoaインストールは必須) これがウィズコロナの時代のニュ...

  • 正直ちょこっと感染者出てフェスクラスターになって 今後のフェス全面に影響出てほしいやつ俺だけじゃないだろ

  • anond:20200926232025 anond:20200929173734

  • マスクしてない人間を飛行機から降ろせるなら、 ライブや店から感染している恐れの強い関東地方の人間を出禁にするのは当然。

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