2020-09-08

本当の事故物件ベスト3

何かと事故物件話題になっているので自分過去に住んで本当に怖かった物件を紹介する

3位 傾いた家

過去自殺者の出たアパート2Fの角部屋、白を基調とした小綺麗な2Kの部屋で、駅は少し遠いがバス停は近く、都内にも関わらず家賃2万8千円の破格だったので入居することに。

自殺と言っても室内ではなく、居住者駐車場練炭自殺をしていたそうなので本来事故物件扱いではないそうだが、立て続けに新規入居者が早期で解約しただけでなく、他の部屋の入居者まで出ていってしまったそうだ。

その結果仕方なく全体的に家賃を下げて、特に該当の部屋は安く貸し出すことにしたそうだった。

入居当初は何も問題無かったのだが、1ヶ月ほど経つと身体が重く、疲れが取れない日が続くようになった。

まさか…と思いながら生活していたが、ある日相談していた物件好きの友人が遊びに来て床に座るなり一言「ここはできる限り早く引っ越した方がいいよ」と言った。

驚いて理由を聞くと、友人は「ほら見て」と言ってエアコンリモコンから単3電池を抜いて床に置くと、電池はなかなかの勢いでそのまま転がり続けていった。

そう、この部屋は盛大に傾いていたのであった。

友人曰く、歪んだ床の部屋で暮らしていると、段々と身体に不調が出始め、精神的にも不安定になる傾向があるそうで、事故物件と呼ばれる部屋の多くは「床が歪んでおり、かつ風通しの悪い部屋」だそうだ。

2位 ゴキブリ天国

仕事の都合で大阪半年ほど滞在することになり、とにかく安さと利便性だけで物件を探していた時に見つけた部屋。

駅近くの繁華街の中ある相当な古さの木造アパートで、コの字形居酒屋飲食店に囲まれているので騒がしいという難点があると説明を受けたが、1Kながら家賃2万円という驚愕の安さもあり即決した。

どこでも寝れるという特技があるので騒がしさは気にしていなかったが、本当の事故物件理由は住み始めた夜に判明する。

周りの飲食店も閉まり始めた深夜2時頃、ガサガサという異音がやけに近くに感じられ、電気を付けると晩飯コンビニ弁当ゴミに大小のゴキブリが十数匹群がっていた。

慌てて袋を縛ってゴキブリごと部屋の外に投げ捨てたが、耳をすませるとあちこちから這いずる音が聞こえてその日はしばらく眠れなかった。

翌日、ゴキブリ対策のグッズをあれこれ買うも絶対数が多過ぎたようで、ホイホイが一瞬で満杯になりホイホイごと動き出すという奇怪な現象を見るに至った。

(因みにこのホイホイを燃やしたらキーキーと音がしたがゴキブリの鳴き声だったのだろうか)

とある夏の日にはトイレの網戸の外が真っ暗だったが、よく見るとゴキブリがびっしり張り付いていたということもあった。

職場で夜を明かすことも多かったので結局我慢して半年間住んだが、それ以来飲食店の近くは避けることにしている。

1位 枕元に老人が立つ家

再度都内の話に戻るが、そこは築年数こそ長いが比較的小綺麗にされている木造アパートの一室で、仲の良い老夫婦が住んでいたもの旦那が先に痴呆になり、奥さんが面倒を見るも先に部屋内で病死し、旦那はそのまま施設送りになってしまったという部屋だった。

頭はボケていたものの婆さんが倒れているという通報は早かったために死体の腐乱などもなく、部屋はキレイなままだったが、家賃は2Kで2万円という驚異的な安さだった。

理由として「痴呆症の元居住者施設を抜け出して訪ねてくる」という説明を受けたが、基本的仕事が忙しく部屋にいる時間が少ない自分には関係無いので大喜びで契約した。

住み始めて数日後、居心地も良くすっかり住み慣れて気持ち良く眠っていた夜のこと、ガタガタという物音と気配を感じて目を覚ますと、80過ぎの爺さんが枕元に立って自分を見下ろしていた。

寝惚けて悪い夢か何かだと思っていると、その爺さんはそのまま部屋をうろつき始め、冷蔵庫や戸棚を開け出した。

ようやく覚醒して、恐る恐る話し掛けると「うちの婆さんを知りませんか」という言葉不動産屋が話していたことを思い出した。

その日は結局警察に連絡して迎えに来てもらい、それからは施錠をしっかりすることで解決したと思ったのだが、その数日後にも鍵が掛けてある窓のガラス戸をあっさりと外して入ってこようとする爺さんを慌てて止めるなどのトラブルが多発した。

どうやらこの爺さんはかなり腕利きの大工だったらしく、鳶の仕事も全て自分でやっていたため、建物の2階だろうが平気で抜け出していってしまうらしかった。

加えて、このアパートも爺さんが建てたものだったため、どうすれば部屋に入れるかを熟知しており、戸締まりをどう頑張っても爺さんが入ってきた痕跡があるという状況で、金目の物が取られるということは無いが冷蔵庫の中身を勝手に食べられるという地味にストレスが溜まることをされ、次に来たら流石にどうにかしてやろうと考えていた。

とある日、しばらく爺さんの侵入痕跡が無い日が続いたのだが、ある日テーブルの上に和菓子大工道具が置かれており、持っていくだけでなく忘れ物までするのかと施設クレーム電話を掛けたところ、

「ご迷惑をお掛けしており申し訳ございません、ただ入居者様は先週に亡くなられておりますので、その前に置いていかれたものでしょうか」

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん