2020-08-26

義理の兄の中古自動車屋が潰れた話

義理の兄が大手ディーラー退職し、中古車自動車屋起業することとなり、他社で整備工として働いていた私も一緒に働くこととなった

兄は大手ディーラーに勤務していたこともあり、周辺の中小企業社長連中との繋がりがあった

中小企業社長連中はなぜかレクサスではなくVWアウディなどの外車に乗っている人たちが多かった

あいった外国車はちょっとした修理でも正規ディーラーへ持っていくと結構な額を請求される

その点、うちは純正部品使用せず国産メーカー部品でどうにか修理するので正規の半値以下に抑えられるというのが評判になり、顧客は年々増えた

帳簿上は兄が800万円、私が500万円程度の給料を得ていたが、兄は接待交際費としてプラス数百万円のお金自由に使っていたと思う

税務申告は全て兄に丸投げしていたのだが、売上をまともに申告していないことが分かったのは開業から3年目のことだった

車検費用等を口座振込にせず現金で受け取るなどの昔ながらの手口で、実際の売上約1億円にたいして申告した売上高は5000万円程度となっていた

そういう露骨脱税で兄は毎年2000~3000万円のお金不正に蓄財していたわけだが、友人に誘われそのお金運用で増やそうとしたことが不幸のはじまりであった

10~15%程度で運用出来るという口車に乗せられ最初に500万円払い込んだ兄は、毎月配当金が振り込まれるのを見て一気に運用額を2000万円に増やした

その後数カ月して配当は止まり資産運用会社とは一切連絡が取れなくなった

2000万円を高い授業料と前向きにとらえ本業に打ち込めばそのくらいのお金はすぐに稼ぐことも出来たのに、兄は自分運用に誘った友人からお金を取り戻そうとした

当然のことながらその友人も大損しており弁償などする気もなく交渉は決裂、次に兄が頼ったのは反社会的勢力の人たちであった

反社の人たちは正規ディーラーではまともに車を購入出来ないので、どこからか手に入れた車をいつも乗り回している

兄はそういった人たちからの修理も受けていたので面識はあった 兄は事情説明し友人からの取り立てを依頼した

反社の人たちは有能なビジネスマンのごとき素早い対応をみせ、兄の友人から1000万円を見事巻き上げてきた

切り取り半分ということで取り立て分の半額を謝礼として反社の人たちに渡し一件落着…とは当然のことながらならない

反社の人たちに借りが出来てしまった兄は色々な依頼を受けることとなり、自動車屋駐車場には明らかに反社の人たちが乗るような車が並ぶようになった

この頃から保険不正請求について損害保険会社マークされていたように思う

兄が電話越しに保険会社担当者を怒鳴りつける姿を私はほぼ毎日のように目にしていた そういったことが積み重なり私は兄の会社を辞めた

その後数カ月して、兄と反社の人たちは保険詐欺事件実行犯として逮捕された

故意に車を追突させたり水没させたりして何度も何度も保険金を請求していたのだから逮捕時間問題であったようだ

私も警察から事情を聴かれたが、事件には関与無しとしてすぐに自宅に帰らせてもらえた

ただ田舎なので兄がそういう事件を起こしたということは一気に広まってしまい、私が地元自動車関連の仕事に就くことはほぼ不可能になってしまった

自分は何も関わってないのに兄のせいで…これは明らかに義兄業務妨害だよなぁ」と思いながら今日も私は工場で嫌々働いている

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