仕方がないので家でご飯を食べるのだが、毎日毎日そうそうレシピが続くわけではない。
そんなとき、今日はしゃぶしゃぶでもやろうよ。と妻に提案してみたところ賛成と一言。
手巻き寿司みたいなもので、好きな食材をしゃぶしゃぶして食べれば子どもたちも退屈しないだろう。
そう思って家族を置いて買い物に出る。
外はどこにいても冷房の室外機が目の前にあるみたいな熱風だ。
外出制限どころかこんな日に外出なんてすれば自殺行為そのものだろう。
スーパーにつく。
しゃぶしゃぶのいいところは、下味なしでとにかくしゃぶしゃぶすれば食べられるところだ。
ただし、だしをうまく効かせてやれば旨味は格段に違ってくる。
ただ肉をしゃぶしゃぶするのではなく、まず鍋にトマトと、はじめに魚介をしゃぶしゃぶしてからだと肉がうまくなる。
トマトはヘタを取り、反対側に十字に切れ込みを入れたらまるごと鍋に放り込む。
そうすればある程度熱が入ったところで皮がズルリと向けて、勝手に鍋に溶け込んでいく。
とろけるトマトを楽しむもよし。最後に残してチーズを入れてリゾットして楽しむもよし。
それ以外のサーモンや白身魚、ホタテなんかをしゃぶしゃぶするとうまい。もちろん刺し身のまま食べたければ食べればよい。
こいつらはすぐに火は通らないが、スープを確実にうまくしてくれる。
あとは肉なり野菜なり好きなタイミングで好きなだけしゃぶしゃぶすればよい。
普段は人参を食べない娘も、ピーラーで麺のように薄く切り出した人参しゃぶしゃぶは嬉しそうに食べる。
レタスが高ければもやしにすればよい。もやしはいつでも安定した価格で、野菜不足を補ってくれる。
最後にシメの麺でも雑炊でも好きにしろ。目の前にはすでに激ウマのスープが出来上がっているのだから。
大量に溶け出したダシをすべて回収して今日のしゃぶしゃぶの完成度を噛みしめるのだ。
コンロと鍋一つで汁物、野菜、肉、魚、炭水化物すべてを摂取できるだけでなく食べ物の火の通し方とか入れる順番とか、食育にも役に立つ。
あとは食器と鍋を洗えば妻は食事一回分の家事をまるまる楽できたことになる。
しゃぶしゃぶは間違いなく手抜きで、妻は完全に楽をした。
トマトきらい
手間のかからない料理と手抜きは違う、という論点を提案します!
夜のしゃぶしゃぶ