貴族のパパやママが「うちの息子/娘もそろそろ社交界デビューする年齢だ」なんて台詞がたまにある。
そんな年齢はきっととっくに過ぎているだろうけれど、俺も社交界デビューしたい。
別にお貴族トークがしたいわけではない。スーツが着たい。最近仕立てたんだけれど、これがまたとてもいい感じなんだ。もはやかわいいといっても過言ではない。何処かへ来ていきたいが来ていく場所がない。
当初は結婚式や披露宴のゲストとして参加するための一張羅的なものとして「1着くらいは自信が持てるものを持っておこう」という心持ちだったのだが、慣れないテーラーで生地を選んでいるときにいわゆるフォーマルな生地ではない、少し光沢のあるものを選んでしまった。出来上がりを待つ間、すこし間違えたかなーと後悔もないわけでもなかったのだけれど、出来上がってみたら全部吹き飛んだ。生地見本でみたときよりも光沢の感じがどことなくマットで品がある。どことなくエロい。つまり、すごく気に入ったのだ。
だけれど、前述の通り、着ていく場所がない。社交界があれば、気に入りのスーツとかを着ていけるのに。今は結婚式とかも全部延期になっちゃったし、いよいよ着ていく場所がない。
すごいね ぼくあんぜんなへきちがいいけど ないよね すみっこがいいよね