最近女性の避妊薬についての問題をよく目にするようになった。主にジェンダー間の闘争の材料として。
俺の理解だが、避妊にはカップルや職業としての日常的な避妊とトラブルや犯罪の結果としての緊急時の避妊がある。この2つは文脈が違うから分けて考える必要がある。
前者については好きにすれば良い。女性がピルを飲もうと、男性がゴムをつけようと、合わせ技にしようと、パイプカットだろうとカップルとして合意が取れた手段をつかえばよい。
問題は後者だ。避妊具の使い方がまずくてトラブルになった、(頭悪い話だが)計算を間違えた、女性に対する敬意が足りない馬鹿男がどうしようもないことやらかした、性犯罪に遭遇してしまった、泥酔してしまい気づいたら、、、という目にあった。
このときの避妊はすべて女性にのしかかってくる。どれも笑えるトラブルにはならない。金のことじゃないぞ、肉体的な負担は全て女性がおうということだ。
こんなときに、緊急避妊薬を手に入れるために診察が必要だ、と言われたときの女性の気持ちを想像してみた。
病院にいって、ただ一言くれといえば察してくれてなにも聞かずにくれるのかどうかは流石に知らないが、診察があるということはそんなことも無いだろう。
うかうかしてたら手遅れになるかもしれないときに、凄まじく屈辱的なことのおさらいをさせられるかもしれない。そんなの耐えられるか?
こんなときにどこかの薬局でとりあえず買って妊娠のリスクだけでも回避できるならそれは明確な救いだろうと思う。だから、少なくとも緊急避妊薬はもっと気軽に買えるようにしたほうが良い。
緊急だぞ?緊急なんだからな?使い手が自己判断で入手して使えないなら名前から緊急を外せ。目の前で心臓がとまって人が倒れてるときにわざわざ119通報してAEDを使うのに適切なのかとか問い合わせるか?そういうのすっ飛ばす為に緊急の2文字があるんだろ?
次にこういうのが気軽に手に入るようになったら女性の性規範が乱れる、と言う人、男の俺目線から考えても、ねーよ、と言いたい。女性にとって受精というのが凄まじい気持ちよさで、しかも麻薬の如き中毒性があり、一度経験したら二度と離れられない、一度妊娠した女性はさらなる受精を求めて夜な夜な男を漁る、受精しては服薬、受精しては服薬、なんてものだとでも思ってるのか?こんなのホラーすぎんだろ。
緊急避妊薬あるから平気!どーんとこい!などという女性がいたら、恐らく別のクリニックが必要だ。そもそも緊急避妊薬の入手性について心配するポイントじゃないし、万が一いたとして、だから何だ?としか思わない。
今の日本の現状を見てると、恐らく男性側のほうが乱れる気はする。と言うのも男性側のの性教育はうまくできていないように見えるからだ。
緊急避妊薬あるならさー、ちょっと試させてよ!とか、緊急避妊薬があるなら問題ないってことだよね?とかそういう馬鹿男が全体のなん%いるかは知らんがほんとうにそういう変なメンタルの病気ではなく、女性に対する敬意のなさからそういう発想にいたってしまう健常な男性をとことん減らすようには少なくともできていない。もしかしたら増やす方に作られてる可能性すらある。
男は女性のからだについてもっと知って、女性に対して敬意を持たねばならない。体について幾ら知ってても敬意が育たないなら何の意味もない。むしろ害悪だ。
女性が妊娠するというのは、産むにせよ止めるにせよものすごく体に負担をかけるし、悪くすると死んでしまうか、二度と子供が産めなくなる。お前の悪ふざけやノリで踏み込んでいいことじゃない。女性は相当の覚悟をして妊娠にのぞむ。
ゴムを付けなくても感覚的に大差ない。もし本当に違いを感じるとしたら、そういうリスキーなことが性的興奮に結びつく何らかの異常性癖か精神的な何かだから心療内科にいけ。大事なことだからもう一度言うぞ、ゴムがあってもなくても男性の気持ちよさには大差ない。試すほどの価値はない。
仮にもしものときは責任とって結婚する!とか息巻く青臭い奴、そういうやつは嫌いではないが、だったらまず数ケ月面倒みてみろ。バイトして金稼いで養って見ろ。相手がそれに応じるかは知らんし、応じないなら相手にその気持ちはない。妊娠、出産、初期の育児の間は女性は働けないと思ったほうがいい。お前に経済的な負担がのしかかってくる。
お前が責任取るというのは結構だが本等に責任取れるのか試して確認してみろ。
男としてできる最大限の避妊をしろ。ゴムをつけろ、相手の体調を考慮しろ、相手の意思を尊重しろ。相手を思いやることだって一つの避妊だ。
もしも女性側が男性の避妊を拒んだら?そんなことあるのか?女性が経口避妊薬とかのんでてリスクは無いとか、不妊症とかならあるか?
ないに決まってんだろ。
もし拒むなら、ひとつはもう女性の腹は決まってる場合。もう一つはその女が能動的にか受動的にかは別としてもメンタルがどうかしてしまっている場合だ。なんにしても男は腹を割って話す、その場から逃げる、または適切な治療を勧めろ。
日本は早く女性の避妊について公平に考え、彼女らにとってもっと安全確実な避妊法を手軽に入手できるようにすべきだ。
女性には本等に可愛そうな話だが、どうしたって一定数犯罪に走る男、無責任な男、ノリでかんたんに一線を踏み超える男は出てくる。こればかりはどうしようもない。そういう男に引っかかる女性が出ないことも大事だが、そういうバカ対策は取れてしかるべきだ。