2020-07-19

新型コロナ日本重症化率・死亡率が低いワケ

なんか、すごいものを読んでしまった気がする。

ファクト事実)に基づくわかりやすモデルだそうである


新型コロナ日本重症化率・死亡率が低いワケ高橋泰教授が「感染7段階モデル」で見える化

https://toyokeizai.net/articles/-/363402

発表されている数字あくまでもPCR検査で判明した「PCR陽性者判明数」であり、正確には「感染者数」ではない。もちろん「発症者数」でもない。特に若年者の場合PCR陽性者が発症する可能性は低く、多くが無症状・軽微な症状で治ってしまう。

これは、確かにファクト事実)かもしれない。

新型コロナウイルスは、初期から中盤までは、暴露力(体内に入り込む力)は強いが、伝染力と毒性は弱く、かかっても多くの場合は無症状か風邪の症状程度で終わるおとなしいウイルスであるしかし、1万~2.5万人に1人程度という非常に低い確率ではあるが、サイトカインストーム血栓形成という状況を引き起こし、肺を中心に多臓器の重篤障害により、高齢者を中心に罹患者を死に至らせてしまう。

このへんからだいぶ怪しくなってきた。

PCR陽性者が発症する可能性が低いからといって、1万~2.5万人に1人という死亡率はさすがにどうか。

国民の30%がウイルスに曝露済み

イントロダクションを終えて、本論に進むと、なんかすごいことに、国民の30%がウイルスに曝露済みということで説明が始まる。

まず、国民の少なくとも3割程度がすでに新型コロナ暴露経験したとみられる。暴露はいろいろやってみたが、30~45%が妥当だろう。

とのことである。どこから30~45%が出てきたのか計算の詳細は不明だ。

①全国民1億2644万人、②年代患者数の実数値、③抗体陽性率推計値(東京大学の推計と神戸市病院の推計)を使って推計してるようだが、筆者、その直上で東京抗体陽性率0.1%だったと書いてる。

抗体ができる前に治っているので、抗体陽性者が少ないと考えるほうが自然であろう。

とのことなので、抗体陽性率よりも曝露率が高いと考えるのはまあわからんでもない。

でも、300倍はどういう根拠なのかよくわからない。

そこから、軽症者数、重症者数、死亡者数に合うように、軽症で回復する率、重症になるが回復する率、死亡する率を計算する。

そこから出てきたのが、サイトカインストームで死亡するのは1万~2.5万人に1人ということのようだ。

1億2644万人の30%なら、3800万人くらいか。死者が1000人くらいだから、そうならば死亡するのは1万~2.5万人に1人は確からしい。

ただ、国民の30%がウイルスに曝露されてるならばの話で、30%の根拠が知りたい。

似たような計算で、軽症率、重症率などを世代別に計算してる。

あくまで、1億2644万人の30%がウイルスに曝露済みならそういう理屈だが、肝心のそこが筆者の勘というのがすごい。

それで、導かれた数字が、ウイルスに曝露されてもほぼ無症状で治癒する率、98%という数字だ。

3800万人から重症者と軽症者を差っ引けば、そんな数字になるのだろう。

繰り返すが、あくまで、1億2644万人の30%がウイルスに曝露済みならばの話でしかない。

日本の死者が少ない理由その1、高齢者の曝露率の差

この辺から解説するのも困難なくらい、もうこの人は認知症かなにかじゃないかと思った。

まず、第1に暴露率。日本場合重症化しやすい「高齢者暴露率」が低かったのが効いたのではないか

(中略)

他方、海外では介護施設老人ホームクラスター化による死者数が多い。「高齢者暴露率」は日本10%、欧米が40%と設定してみた。

高齢者の曝露率のが理由といった刹那海外では高齢者の死者数が高いから曝露率をそれに合わせて設定したと言い出す。

読んでるほうの脳がバグる

曝露率が高いから死者数が多いと言いながら、死者数に合致するように曝露率を変化させるって、どういう意味があるのだろう?

若者交通事故による死者数が多い理由は、交通事故への遭遇率の違いではないかと考える。若者交通事故に遭遇する確率をこう設定してみた。」

いや、遭遇率を調べてから言えよ!なんで自分で設定するんだよ!ってなるわな。

日本の死者が少ない理由その2、自然免疫力の差

まだまだ読んでるほうの脳がバグりだす文章が続く

第2に、自然免疫力自然免疫で治る人の比率欧米より日本人(アジア人)のほうが高く、その結果「軽症以上の発症比率」が低くなるが、抗体陽性率も低くなる。自然免疫力特に細胞免疫)の強化にBCG日本株とロシア株が関与した可能性は高いとみている。

自然免疫力アジア人のほうが高いという知見がある、ということはそれが日本で死者が低かった原因と考えられる」

ならわかる。

しかし、筆者の言いたいのは

「死亡者が少なかったということは、アジア人のほうが免疫力が高い!だから98%は無症状だった!」

である

「(暴露した人の)軽症以上の発症比率」については、自然免疫力が標準分布仮定し、シミュレーションの結果を当てはめると、自然免疫で処理できる率が日本人は98%で、対応できないのは2%ということになる。

つの間にか、98%はほぼ無症状で済んだということは、自然免疫で処理できる率が日本人では98%といい始める。

98%という数字は、軽症者重症者死亡者を引いた数字根拠のない3800万人で割って出した数字しかないのだが、98%が無症状な理由自然免疫活躍たからで、98%が無症状ということは日本人の98%は自然免疫で新型コロナを処理できるという主張してるようだ。

そして現れる謎グラフ

東洋経済勝手に作ったイメージ図なのかと思いきや、「(出所高橋教授作成」とスタンプが入っている。

免疫力というものが測定可能ものなのか、そもそも正規分布するという仮定していいものなのかもだが、なんの実測値もない謎グラフだ。

正規分布の累積確率2%、20%のところに線を引くとこういうグラフになりますということ以外の情報がない。

一方、抗体陽性率から考えると欧米では自然免疫対応できずしっかり発症する人が、日本よりもはるかに多いと考えられるので、「軽症以上の発症比率」を日本の5倍の10%と想定した。

そして、日本では2%、欧米ではその5倍の10%というまた設定根拠不明の設定が入り、その次の段落では、

日本欧米自然免疫力の差をそれぞれ2%と20%と想定すると、両者の差はわずかに見えるかもしれないが、

10%という数字根拠がある数字ではないが、次の瞬間に20%になる。

もう完全に認知症ではないか

日本の死者が少ない理由その3、体質の差

ここにきて、久しぶりに事実らしき情報が出てくる

第3は、「発症者死亡率」。日本欧米に比べて低いと考えられる。その理由としては、欧米人に比べて血栓ができにくいことがある。サイトカインストームが起きても、日本のほうが重症化する可能性が低いと考えられる。

ソースはかかれてないが、血栓ができにくいことがあるというのはたぶんそうなんだろう。

医学界では常識なのかもしれない。

他の条件は変わらないという前提で、このような数字を設定すると、10万人当たり日本の死亡者は0.9人、ベルギーの死亡者は82人となり、現在実態とほぼ一致する。

一致したとは言わない。一致するようにパラメータを設定しただけだ。

国民の何割が曝露されて、そのうちに何パーセントが死亡するという数字が、死亡者数に合うように特に根拠なく曝露率もパーセントも設定したのだから、一致して当然だ。

最後の謎

なぜかこの記事が絶賛されてる。

とくに、ア〇ラの投稿者を中心に。

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