そうだな、どこから話そうか。
ありふれた人生の一部分ってやつさ。
ただそれぞれが複雑に絡み合い、事態は進展していく。
いや、正確には進展しない。届きさえしない。
絵に書いたようなハッピーエンドであれ、
救いのないバッドエンドであれ、
そう信じていただろう?
だが、ラストほんの3秒までなんの問題もなかったこのストーリーは、
突然にその悲劇的な幕切れを俺に予感させた。
そう思うのは脳天気なアメリカ人か、でなければ育ちのいいお坊ちゃまだ。
むしろ家の中に入った瞬間、始まったのさ。
3秒は3時間にも感じられ、わずか数メートルがフルマラソン42.195kmのように感じられる。
そして物語は突然に終わりを告げる。
俺は自宅でうんこを漏らした。