2020-06-28

anond:20200627114848

(1)「読解力」の語の意味する範囲が広すぎる。

少なくとも、現代社会で生きていく上で求められる力のうち、論理的文章を読む能力に絞るとしても、

  ・大量の文章処理(情報処理能力 →多読

  ・論理的思考力 →論理学を学ぶ

  ・文脈理解 →文脈に関する理論実践

  ・(当該分野についての)専門知識 →辞書を引く癖をつける

  ・表現力(形にできないものは「思考」できない) →書くトレーニング

…が必要。そして、それぞれを身に付けるには、右に書いた対策必要。「こんな面倒臭いことしないとダメなの?!」って思うかもしれないけど、読解力が優れた人はこれを「面倒」だと思わずにやってる。なんでそんなことができるかというと、純粋にそれが「楽しいから。従って、一番重要なのはこれらを「楽しめる力(素養)」ということになる。それを踏まえると、

(2)果たして「読解力」を「育成する」ことは可能なのか?

という問題にいきつく。自分は、読解力を「指導する」側の人間として、それなりの評価を得ているが、そんな自分でも、「根本的に上記の力が一つならず足りていない」生徒を前にして、彼らの力を「伸ばす」ことができるのか/できたかと問われると自信がない。自分がしているのは、所詮、「もともと彼らの力量でできるはずだったこと」のうち、よくない指導者のために「できない」か「やり方を知らない」状態にある生徒に、「自分のできることに気付かせること」程度でしかいからだ。世間の「読解力を伸ばす」とか称するやり方にも、納得を感じることがない。もちろん、信じることが全て無益なわけではなくて、「信じる」→「モチベ湧く」→「やる」→「少しできるようになる」→「自信が次のモチベになる」→…みたいな良いサイクルの切っ掛けになることだってあるわけだから否定はしないけど、それが「万人向けのレシピであるような説明をするのは正しくないと思う。そして最後に、

(3)読解力にはレベルがある

ということも重要。つまり

 ・初級…書いてあることを要約できるレベル

 ・中級…書いてあることを他に応用できるレベル

 ・上級…書いてあることの分析批判検討ができるレベル

とざっくり定義すると、この級の壁を越えさせるのは更に困難である((1)で書いたのはせいぜい初級レベルまでの話。)初級者を中級者にするには、少なくとも高等教育必要だし、上級者にするには相当な時間と手間がかかる上に成功するかどうかも覚束ない。

こういうことを考えると、「読解力を育成する」なんて空恐ろしいテーマについて正面から向き合うような恐ろしい真似は、自分にはなかなかできそうもない。

記事への反応 -
  • なんか方法ある?読むしかない?

    • (1)「読解力」の語の意味する範囲が広すぎる。 少なくとも、現代社会で生きていく上で求められる力のうち、論理的な文章を読む能力に絞るとしても、   ・大量の文章処理(情報...

    • 「読む力」を身につけるには「書く力」を高めるのが手っ取り早い。増田においては最も需要される「創作実話」を手がけるのがWin-WInの関係と言えよう。

    • メモ取りながら読んだりするだけでいい。 まとめ方はあるけど自分で見つけられるでしょ。

    • 大人なので、とりあえず病院に行くのがよい …いや、なんというか、読解力ねえなあとか集中して解読できねえなあというきっかけがなにかしらあったのだろ それはあなたの読解力パ...

      • なんでも病院につなげるのやめなよ……。 ところで、なんで「荷重」じゃなくて「加重」にしたのか分からないし「加重ストレス」のような重複する表現を使ったのかわからない。 サラ...

        • 病院にいけ警察に行け弁護士に相談しろ系のアドバイスは無能感すごいよな。 せめて具体的な窓口とか経験談とか添えてありゃまだしも、そんなん言うだけなら中学生でも言えるもんな...

          • だいたいそういう人は自分でやったことすらなかったりするしな

          • 匿名の怪文書にn=1自分語りして有能感出そうとするほうが意味不明で承認に飢えてる無能だろ

          • 誰でも言える当たり前の結論がすでにある場面で、もっといい案はないのかと、ネットで探すのって よくないよ ほんとに

          • 民間療法を求める傾向はよくないよ どうしてシロウトの口コミのほうが効果があると思おうとするの?

            • 民間療法云々の話じゃなくて、具体的な指針を出さないで「病院にいけ警察に行け弁護士に相談しろ」ってアドバイスならしないのと一緒って意味じゃね? 横ます

              • いや気が動転して自分が常識的な対応が取れないからこんなとこにきて助けを求めるんだろ? それに対して常識的な対応を促すのは無意味じゃないと思うぞ

        • 読解力というか最早日本語の語彙が足りんと思うぞ 「『かじゅうストレス』にちがうかん字をあてるといみが変わる理由が分からない」水準だと

          • 「『かじゅうストレス』にちがうかん字をあてるといみが変わる理由が分からない」 「加重ストレス」って言葉があるわけじゃないし「加重」と「ストレス」で意味合いが重複してる...

            • いや普通にMARCHくらい出てりゃ意味は取れるはずだから…

              • 少なくともMarchは出ててその文章力なんかw 読解力についてのツリーで、意味不明な「加重ストレス」って単語使ってるから煽られてんだよ。 自分が存在しない語彙を使ってるのに、相...

                • 俺は元増田の意図が汲めてるから煽ってるんだよなぁ…

                  • 意図を汲んで、煽られてる内容を踏襲して同じミスしたの? 優しすぎやん!

                    • この流れで学歴出すのダサいし必死感すごい

                    • 「加重」には「繰り返し、反復して掛かる」っつー含意があるんだよ 日本人なら理解できると思うよ

                      • 読解力がどうこうって言ってる相手に「含意」があるって言って一般的じゃない「加重ストレス」なんて単語使うのってどうなん? それに「日本人なら理解できる」ってのは理解できな...

        • まずトラバを読解しようよ anond:20200627121211

        • 文脈を読み取れば「過重」としたかったであろうことはすぐわかる。わからないのは読解力が低いからと言えよう。知らんけど。

    • その読解力のまま大人になるまでこれたんだからそれで十分てことよ

    • 私は昔から言っているのだが、読解力向上のためには「なぞなぞ」をたくさん解くといいと思うぞ。 読解力とは、その文章の意図を正しく解釈できているか、ということだと思うので...

      • 嫌です命令しないでください

      • 3へぇ

      • 「パンはパンでも食べられないパンはなーんだ?」というめちゃくちゃ有名ななぞなぞがある。 ご存知「フライパン」が答えであるが、「鉄板」「甲板」「ショパン」など、食べられな...

        • 増田ではなぞなぞという遊びは成り立たないので「パンはパンでも食べられないパンはパーンティー」と自己完結しておくのがマナーである。

      • 「読む力」を身につけることと「書く力」を磨くことが必ずしも両立しないということは何となく分かりました。

      • これは面白いな

    • 「病院行け」が唯一の正解なんだろうなぁ

      • 元増田が学生で受験対策だとかなら勉強勧めるんだろうけどね 成人してるってんなら話は別で、最近読解力たりねーと感じたことが何か不調のサインである可能性が…

    • 自転車に乗らずに自転車に乗れるようにはならないのと同様に、基本的には読解力も読解することでしか伸びない。 なので、読解力を伸ばすには自分の読みたくなる本を自分で見つける...

      • それで読解力が上昇するという 専門書や論文はあるの?

      • >①休日にでかい本屋へ行って そもそも、ここから無理ゲー。

        • 小さい本屋でも良い。読みたい本に出会える確率は減るってだけだ。 気になる本をAmazonで探すと関連書籍を挙げてくれるので、それを辿って好みの本を見つけるのも良い。

    • 増田でパンティー改変するといいよ

    • 会話の音声文字起こし。一字一句正確に書くのは案外頭つかう。

    • 同じ本を友人と読んで、感想など話し合うサロンみたいなことしてると なんとなく焦点、というか読み方みたいなのが判ってくる、かも。 「個性的」な解釈というのでも良いとは思う...

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