■一番遠い世界だと思ってた
小一の夏、父が不倫して蒸発した。
あるとき急に戻ってきて、そこからは居たり居なかったりする人だった。
母は父のことを悪く言わない人だったので私は父を嫌うことはなかった。
結局両親は私が20歳になる年に離婚した。
なんでこのタイミングだったのかはよくわからない。ずっと居たり居なかったりする人なのに婚姻関係が続いてたことが今でも不思議だ。
ちなみに父は今当時の不倫相手と暮している。
私が大人になり結婚して子供を持つことになって、母の苦労やありがたみを改めて感じている。
なのに私はパートナーとは別の人に好意を寄せている。
相手も私のことを想っているように感じる。
まだ一線は超えていないがこのまま流れに身を任せていれば時間の問題だと思う。
こんなことになるなんて思ってもいなかった。
自分とは一番遠い世界の話だと思っていた。
一番似たくなかったところが似てしまったかもしれない。
もうすぐ私は父が蒸発した年齢と同い年になる。
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