国家権力の最大の仕事のひとつは再分配、わたしたちから集めた税金をどのように使うのか予算を決め執行することだ。そしてその仕事こそは、彼らの力の源泉でもある。
平時であれば、これほど多様化された社会である、それぞれの立場環境により何を優先すべきは変わる。わたしたちの利害は対立する。彼らはそれを調整する。
しかし、今は平時ではない。国難であり、非常のときである。ウイルスは、病は、死は、イデオロギーや世代や階級や党派を超え、等しく襲い掛かる。感染症の前にわたしたちは平等である。わたしたちが、いま、優先すべきものはただひとつだ。
現政権が、この状況で決めた補正予算案に含まれたものが下記である。各省庁・利益団体・既得権益層がいかに予算を奪い合ったか、よくわかる。これが、10万円給付などと抱き合わせされ、ほぼ無審議で国会を通過する。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202004/CK2020042502000145.html
経済産業省「Go To キャンペーン」 一兆六千七百九十四億円
わたしたちは残念ながら自らより優れたものを選べるほど賢くはない。
革命のような時間とコストをかけなくていい。選挙制度はそのためにある。
彼らの権力は、所与のものではない。わたしたち主権者が、彼らに与えたものだ。
与えたものは奪うことが出来る。
無能な、冷淡な、そして強欲な彼らに、罰を与えることが出来る。
わたしたちは、彼らを選び直すことを通して、偏狭な官僚システムにも罰を与えることが出来る。
彼らがむさぼろうとしているその金を、
依然として増えることのない検査拡充のために
使おう。
彼らに罰を与えよう。そして変えるのだ。