2020-04-29

コロナっぽい店員から手渡されたおにぎりを食べた話

朝起きてゴミ捨てを済ませ、洗濯機をかけ散歩に出る

途中、朝ご飯を買いにコンビニエンスストアに立ち寄る

サラダおにぎりを手に取りレジへ進む

店の奥から男性店員が出てくる、名札にはアジア系名前中国人韓国人

瞬間失敗したと思った

彼が外国人だったからではない

彼がグシュグシュト鼻水をすすり、ゲホゲホと咳を繰り返していたか

コロナかどうか判断はつかないが、少なくても風邪だろう

このご時世に、その状態レジを打つ等到底信じられる神経ではない

店の中の商品は、店の中の空気大丈夫なのか、コロナ感染しはしないか

そんなことを考えている間にも彼は私の朝食を手に取り、ビニールに入れ、レジをたたく

せめて金銭のやり取りは避けようと電子マネーで支払いを済ませ、レシートの受け取りを拒否し店を出た

帰り道にぼんやりと彼の事を考える

若干の腹立たしさが過ぎ去った後に残ったのは「彼が何故あの体調で働かなければならかったのか」という疑問とも呼べないような疑問

答えは明白だ、彼はあそこで働かなければ生活費を稼げないからだ、生きていけないからだ

日本という国が労働力の多くを外国人に頼るようになってからもうどれくらいがたったのだろうか

「頼る」などと言えば聞こえはいいが、実際には日本人がやりたくない大変な労働外国人に安い賃金押し付けているだけ

コンビニ業界もその最たるものの一つだ

コロナでもインフルエンザでも休むことができない彼ら、休むことを許さなコンビニエンス業界

いや、日本という国そのもの自分たちの代わりに彼らに死ぬまで働けと要求している

彼にしても見も知らぬ日本人が何人コロナになったって知ったことではないし、店だって同じだろう

客の事などより、今日一にの稼ぎの方が大切なのだ

それがコンビニエンスストアという仕事なのだ

とりとめもなくそんなことを考えているうちに自宅についた

キッチンコンビニの袋を置いてハンドソープで手を洗いうがいをする、コンビニの袋を捨て、サラダおにぎりをパックから皿に移し、パックを捨てる、その後もう一度ハンドソープで手を洗う

気休めの自衛をして朝食を済ませる

あとしばらくすれば私は仕事に出かける

完全サービス残業休日出勤だ、金銭は一切出ない

私が仕事に出なければ何千、何万という人に迷惑をかけてしまうから

彼が働かなければならなかったように、私もまた働かなければならない

体温計で熱を測る

36.8℃

平熱

仮にさっきの彼からコロナうつされていても体温計が示す数字は変わらないだろう

所詮はこれも気休めだ

コロナはきっとまだまだ終わらない

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