在宅勤務に切り替わって約1カ月半、未だに毎日鬱々メソメソしながら過ごしている。
自分は東京のそこそこ大きなところで勤めているが、会社は一人の感染者を出したという理由で早々に全社リモートでの勤務体制を整えた。
今考えると健全で素晴らしい判断だったと思うが、当時は差別されるようで怒りが湧いた。突然そんな働き方を変えられるわけがない、仕事のやり方を変えるか会社が求めるハードルを下げるのか、方針を決めてくれと抗議したが上司はめんどくさそうな顔をするばかりだった。仕事のやり方を考えるのは末端社員の役割だった。
だんだん世の中の空気が変わってきてこれはヤバいかもとなった3月半ば頃、その流れに逆らうようにしてプライベートの時間は遊びに出かけるようにしていた。
平日は引きこもりっぱなしだし、休日くらいは人と会わないと息が詰まるような気がした。そのうち自社だけでなくて取引先や名のしれた企業からもポツポツ感染者が出るようになっていた。そうしているうちに楽しみにしていたイベントが順々に延期や中止を発表した。それもそうだ、海外では感染者数も死亡数も膨れ上がっていて、日本の未来の可能性の一つを示唆していた。
今月に入ってからはやれロックダウンだ、緊急事態宣言だとドタバタしていて、会社の同僚は「もう東京から出られなくなるかもしれないから」って言って仕事もあるのに山梨の実家に帰っていった。あれだけ海外で帰省した若者が感染拡大に寄与した可能性が報道されていたのに同年代でマジでそんなことするヤツがいるのかと驚愕した。(余談だが、頼りにならない先輩が取引先に「非常事態宣言について」とメールを送っており、物知らずな人間と働いている自分に腹が立った。使えねえ)
宣言が出たあとの週末、買い出しに出かけたら駅前は家族連れの買い物客でごったがえしており、子どもを危険に晒す親にこれまたびっくりした。自分はまだ平日に仕事をサボって買い物に行けばいいと引き返した。
そうやって迎えた今週、なんとなく体調もメンタルも整わなくてどうしても仕事に向かえないでいる。もう水曜日だと言うのに最低レベルの生存確認連絡にしか返事をしていない。仕事があるだけマシ、電話が鳴るだけ存在価値がある、何よりこの状況で在宅ワークが許されていることを幸せに思うべきである。でも、末端独身社員であるところの自分には頼れる仲間もおらず、守る家族もいない。仕事で迷惑をかけても所詮は末端なので大したことはない。なんなら誰とも濃厚接触しないから感染の危険性も薄いけれど、会いたい人もいないのだ。
どちらかといえば自分が感染するより感染させるリスクのほうが怖いから、買い出しくらいは出かけるけどこの状況も甘んじて受け入れている。でも、よく晴れた昨日でさえ仕事に向き合えず、とはいえ仕事から逃げ出して遊ぶことも出来ず、パソコンの前で膝を抱えてスマホばかり見てしまった。自分の機嫌を取ることだけは得意だったのに、選択肢も減ってしまってメンタルがやられてるんだろうな、と客観的に考えている。
今日は仕事に打ち込めるだろうか。寝付けていない時点で負け戦のような気もする。どうしたらいいのかわからないまま過ごすしかない。みなさん、なんとか、生き延びましょうね。