2020-03-02

感染者数は20倍なのに…MERS規定に縛られた韓国政府対応

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/03/02/2020030280004.html

 大邱新型コロナウイルス感染者が一日数百人ずつ発生、入院もできずに自宅待機しているうちに症状が悪化し死亡するケースが相次いでいる。既に2人がそのように亡くなっている大邱で、今月1日も2人が自宅で死亡した。先月28日に感染確認された86歳の女性糖尿病や高血圧などの基礎疾患があったが、ベッドに空きがなくて入院できず、呼吸困難で同日死亡した。77歳の女性検査結果を自宅で待っているうちに死亡したが、その後、感染確認された。

 大邱市によると、1日現在で自宅隔離中の感染者は1661人に達する。週末の間に増えた感染者1399人のうち、大邱だけで1126人を占め、大邱市内のベッド不足はさらに深刻化している。これらの感染者たちは入院どころかチャーター機帰国した武漢在住韓国人たちのように研修センターなどに隔離され、医療関係者たちによる集中的な管理ケアも受けられずにいる。これは、2015年院内感染により合計186人発生した中東呼吸器症候群MERS)の規定に頼る韓国政府の防疫政策のためだとの指摘もある。致死率は高いが感染力は低いMERS流行時の対処方法を、MERSとは反対に致死率は低いが感染力が高く、感染者が4000人近くに達している新型コロナウイルス感染症の対処機械的適用したためだ。1日現在国内感染者数は合計3736人で、韓国人口に対する感染者数が世界で最も多い国になった。

 感染者の分類と対処に混乱が相次ぐと、政府感染者が2015年MERS流行時に比べ20倍に増えた1日になってやっと、遅ればせながら感染者の入院基準など対処方法を変更することにした。最初感染者が出てから42日目、感染確定例が一日100人超えるようになり始めた先月20から見ても10日目にしての変更だ。疾病管理本部は「感染者の重症度を総合的に判断して、入院治療必要場合は適切な専門病院に、軽症で、治療よりも感染遮断を目指す状況では研修センターなど「生活治療センター」で過ごさせ、医学監視管理が受けられるようする」と明らかにした。保健福祉部の朴凌厚(パク・ヌンフ)長官は「2日から指針を改正し、感染者の重症度に応じて入院治療を優先的に受けられるようにする。上級病院の病室が不足したら、国立中央医療院を通じてほかの市への移送も調整する」と述べた。

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