2020-01-16

親の勝手判断で、子供宗教に入れるな。

<注意事項>

※この記事は「個人信仰自由」や「特定団体」を批判否定するものではありません



私が言いたいことは、

「親の勝手判断で、子供宗教に入れるな」ということだ。

匿名ダイアリーでも散々語られてきた話題かもしれないが、こういう体験をしている人は意外と多いのじゃないかと思う。

長い文章になり、途中で少し口調が荒くなってしまうかもしれない。でも、もし興味が湧いたら読んでいって欲しい。


ここからは私の“個人的な”経験だ。私の家族はある宗教信仰していて、私自身は産まれたその日に入れられたらしい。物心ついた頃から行事などに連れて行かれ、わりと宗教色の強い生活をしていたのを覚えている。小さかった私は疑問を持たず、それが普通だと思って成長していった。

だがいつかは必ず分かれ道がやってくる。信じ続けていくか、信じないか

私が強烈な違和感を感じたのは、思春期の頃だった。学校のことで酷く悩んでいることがあり、たまらなくなって両親に相談した。すると両親は口を揃えてこう言った。

「祈れば分かる」

と。

ここで何か思い出した人は、この時の心境がどれほどのものだったか想像できると思う。私はそんな答えが欲しかったわけじゃない。両親が“自分の頭で考えた言葉”が欲しかったのだ。経験、あるいは何かしらの感情によって。

さっき、いつかは分かれ道がやってくると書いたが、私にとっては「祈れば分かる」がそれだったのだ。その日から、両親の発する言葉には“信仰”というフィルターがかかっているのだと知ったのだから。不信感が生まれるのは自然な流れだっただろう。

問題はそこからだった。私は一気に懐疑的になった。今まで当たり前だと思っていた自分思考も、宗教が土台になっていたのだろうかと考えるようになった。フィルターのかかった両親には、疑問をぶつけても満足のいく答えをもらえるどころか、「信仰が足りないのではないか」と叱責されたり白い目で見られることが何度もあった。何をするにも、何を話すにも必ずと言っていいほど宗教がまとわりついてくる。

私は、家族との「共通言語」をあっという間に失った。同じ土台に立とうにも、私はとっくにそこから転がり落ちてしまっているのだから

自分の置かれた環境勇気を持って必死に立ち向かう子供たちは世の中にたくさんいるけれど、小心者の私は不信感を隠して生きていく道を選んでしまった。それと同時に私は信仰心を捨てた。

その頃の絶望感は、どう言葉にしていいかからない。

知識が足りないのかと宗教について学んでみたりもしたけれど、論理的理解するよりも先にやってくるのはいつも悲しみと喪失感だった。

私はこの家で食べて、寝て、話して、育ってきたのに。 もうここは、私の「帰るべき場所」では無くなったと感じたことが何よりも辛かった。物理的には家には帰れても、もう家族とは同じ目線で会話が出来ないのだと気づいてしまたから。

たったひとつ信仰心を持ち続けられなかったがために。

少し感傷的になってしまって申し訳ない。今、私は信仰心を捨てたまま元気にひとり暮らしているが、どうもこのことに関してだけは平静ではいられない時がある。両親は健在で、正月に顔を合わせるくらいだが相変わらず同じ土台には立っていない。


ここで一番最初に書いたことに戻る。

「親の勝手判断で、子供宗教に入れるな」

一人の人間が、何かを信仰することは否定しない。

人間の、人生の寄る辺なさというものは、とても居心地の悪いものだということは分かるのだ。

それでも、産まれてきたばかりの何も知らない赤ん坊や、自分で考えることを覚える前の小さな子供を、勝手判断宗教に入れることだけはしないでくれ。

の子供たちが自分意思で同じ信仰心を持って生き続けられるなら良い。だけど、そう出来ない子供たちもいるのだということを知っていて欲しい。出来なかった時の、あの胸を抉るような絶望を、親たちは想像してくれ。そして、子供たちには“自分の頭で考えた言葉”で接してあげてくれ。

本当に、お願いだ。

  • うんち

  • 主張する内容そのものはわからんじゃなくむしろ同意できるんだが、その主張に頷くとなると「子供の同意なくしてこの世界に生命として産み落とすな」ってのも否定できなくなるんじ...

    • 元増田です。レスありがとう。返信の方法ってこれで合ってるのだろうか? 私は自分の経験から、親が自分を産み出したことに対しての恨みは持っていたんだ。あなたが書いてる言葉そ...

  • 辛いね… 自分もとあるクソ宗教の2世 思い出すと殺意しかないからもう思い出さないようにしてる

    • 本当に、どす黒いものがいつも心の奥底にしこりみたいに残っているよね。私も普段は思い出さないようにしてたんだけれど、少し吐き出させてもらった。読んでくれて、気遣ってくれ...

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