2019-11-30

負の性欲という話題があった。初見ではかなり本質を突いた考え方だと思ったが、文脈を離れるとこの4文字は強度がない。「草食系男子」が女に不自由しないヤリチンガツガツしてない様を元々は表現していたのに、今では頼りない男のクズ表現してしまっているように。

そこでなにか良い表現がないか考える。考えるにあたって、そもそもの性欲について考えてみようかな。

いきものとしての男性女性も子孫を残したいという肉体のメッセージを受け取っている。それを本人の思考に元づいて処理する。処理に成功すると注目されなかったり称賛されたりする。処理に失敗すると社会的地位を落としたり犯罪者となったりする。

さて、男性の肉体は自分の子孫を残せ、なるべくたくさん残せ、と訴える。この欲望にもとづいて、極端な状況を考えてみる。リソース無限にある神の力を手に入れたら、その男性はどうなるか。(なお財力でも食糧でもエネルギーでも全部ひっくるめてリソースとする。)

まず、現存する全ての妊娠可能な女を支配し、妊娠させるであろう。次に、全ての女から自分以外の男性を遠ざける。子が生まれたら、子に対して同じことを繰り返す。(近親相姦禁忌というもの社会的文化的ものであるからしてこの状態では無視されるであろう。そもそも重婚の時点で大問題だ。)

男性の諸問題はおおむね、これのリソース少ない版として現れる。強姦などの性犯罪リソースなしで子を得ようとするわけでわかりやすい。自分以外の男性を蹴落とす、殺す、経済力を奪う、上に立とうとする、これは優位に立てば女を手に入れやすいからだ。女性経済力を奪う、自分けが経済力を持っていて全女性がまったく経済力を持たないなら、女は全て自分のものから当然。自分の女と他人との交流を断って支配する、自分しか交流のない女は当然自分の子しか妊娠しない。

男性の性欲の発露は女性リソースを捧げて許可を得ようとする恋愛の側面と、その邪魔になるものを消そうとする支配闘争の側面の両面があるようであるが、これは同じ性欲からきているわけである彼女の前で良いかっこしようとモヤシ男にオラつくチンピラはまさに発情しているのだ。

さて、女性の肉体は自分の子孫を残せ、なるべくたくさん残せ、と訴える。この欲望にもとづいて、極端な状況を考えてみる。リソース無限にある神の力を手に入れたら、その女性はどうなるか。

男神であれば百人同時に妊娠させれば子が1年で百人増えるが、女神原則年に一人ちょいである。ということは質の良い子を産む方向に行くので、男を闘争させ1位になったものの子を産む。子のうち、男児闘争へ、女児自分に充分に近しいものには産ませて実質自分として扱い、そうでないと判断したものには産ませないよう排除するであろう。

女性の諸問題はおおむねこれのリソース少ない版として現れる。男の競争あおりリソースを競わせ、自分報酬に求めさせ、1位の決定権を握る、まあわかりやすいいつものやつだが1位じゃないものをすげなくふりたいっていう欲望もある。闘争に参加しない男を叩き参加させようとする、これはオタク叩き。群れて均質でないもの排除する、よくやる腐女子学級会とかご近所ギスギ問題とかこれ、仲間内の子は実質自分の子自分の子を産めない仲間はいらない。できる女のオールミス問題なんかは、下位男性の子を産むより自分能力によって男の闘争水準が上昇し群れの女性がよりよい子を産むことになるという形で一応解釈可能だ。

女性の性欲の発露は完全な闘争の結果残った最高の男性に求められたいという恋愛の側面と、順位決定権限でふりまわしたい、同一性のある集団を保ちたい、という何と名付けていいかわからん側面がある。

ふむふむ。これで負の性欲より良い用語を考えようと思ったのだが、めちゃくちゃ難しいな。男は「性欲」「支配欲」女は「性欲」「ワルキューレ欲」でどうだ?

  • 女は産むだけじゃなくて育てなければならない、って観点が抜けてる。 全知全能の女神であれば魔法か何かで育てられるのかもしれないが、現実の人間であれば 育てる為のリソース確保...

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