吉本興業が公共機関の広報にふさわしくないという理由は既に書いたが、もう一つ指摘しておくべき点がある。
吉本興業自体がSDGsの目標を推進して来なかったことを広報においては利用している恐れがある点だ。
具体的に例を挙げよう。吉本興業は「ブサイクランキング」を毎年行っている。
ただし、恐らく時流に適さないことを知っているのだろう。吉本興業は「ブサイクランキング」徐々に規模を変え、女性部門を廃止してきた。
以下にSDGsと吉本興業の取り組みのPDFを挙げる。注目すべきは独特の恐ろしさがある吉本興業取締役の言葉ではなく、2ページ目の女性芸人の言葉である。
(国際連合広報センター)https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/
(上記の「民間との連携」掲載PDF)https://www.unic.or.jp/files/Japan_SDG_Comedians_Ja.pdf
この女性芸人の言葉を取り上げるにあたって、ここで強調しておきたいことは二つある。
所属芸人たちが問題なのではなく、ブサイクを売りにさせてきた吉本興業が問題だという点だ。
そして、吉本興業が「ブサイクランキング」を行うのは勝手だが、吉本興業は不祥事も併せ、SDGsの理念と乖離しすぎているという点だ。
吉本興業はウェブ上で「ブサイクランキング」の結果を公開しており、この女性芸人は過去にランクインしていたこともある。
また、吉本興業はテレビなどでブサイクをお笑いに利用し利益を得てきただけでなく、ブサイクなら笑いものにして良いという価値観も広めてきただろう。
一方で国連広報のPDFでは、女性芸人に「自分に自信を持ちましょう」と言わせる。
もし、吉本興業がこのPDFの女性芸人の発言のように容姿をバカにすることに批判的ならば、だいたい「ブサイクランキング」を行っていないはずだ。
そして、テレビ局からブサイク芸ができる芸人を求められた場合には、他の出し方をしろと吉本興業はいくらでも交渉をできたただろう。
不祥事の真っただ中の今でも数多くの吉本興業所属の芸人がテレビに出演しているのだからそれぐらいの交渉力は以前からあったはずだ。
さらに深くは掘り下げないが、元社員が社長のパワハラの告発、所属芸人の脱税疑惑の報道などの不祥事が相次いでいる。
もはやここまでくれば、未だに連携している国連広報センターがSDGsを理解しているのかどうかすら怪しく思えてくる。
(参考サイト)https://wezz-y.com/archives/68380
手を差し伸べるべきなのは吉本興業ではなく吉本興業の所属芸人である。
吉本興業の問題を不祥事は大きく取り上げられるが、吉本興業の所属芸人への配慮はそれに比べると少ない。
国連広報センター長も例によって、吉本興業にはやたらと寛容であるのに比べ、所属芸人については一切言及していない。
SDGsは労働問題も取り上げており、国連が救い上げるべきは立場の弱い芸人であることは明らかであるのに。
国連広報センター長は「元」吉本所属芸人たちこそ広報に任命するべきではないだろうか。
彼らに、お笑いとしてやってきたことと今現在やっていることをSDGsとを関連付けて動画を作れば良いのである。
現に吉本興業に依頼したであろうYouTube動画の最新のものも視聴回数は5000回すら越えておらず少ない。
(吉本興業のSDGsへの取り組み動画『空飛ぶレジ袋』)https://www.yoshimoto.co.jp/sdgs/
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